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会社の作り方工房図番 KTK ・ はじめての会社の組み立て説明書

図番 A-03-74 / 学生

学生の会社の作り方|在学中に会社を作る前に確かめる5つのこと

学生の会社の作り方|在学中に会社を作る前に確かめる5つのこと

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在学中の会社設立を考え、学校生活と事業の準備をどう両立するか迷っている学生に向けた記事です。株式会社を中心に、年齢による条件と自分たちで決める運営方法を分けて考えます。

この記事で作るもの年齢・本人確認・学業・資金・役員を並べた準備表
使う部品

  • 本人の条件
  • 学業と時間
  • 使える資金
  • 経営の担当

01学生の設立準備を、五つの欄で整理する

学生の会社の作り方は、事業のアイデアを考えることから、会社として約束を守る準備へつなげるものです。授業で計画を発表することと、実際に契約して商品やサービスを提供することは違います。友人同士の活動でも、会社を作るなら、誰が判断し、誰が連絡し、どの資料を残すかまで考えておきます。

学生の会社づくりで確認する五つの欄。本人の条件と、続ける準備を分ける
学生の会社づくりで確認する五つの欄

日本司法書士会連合会は、18歳になった高校生の起業を例に、会社を設立した場合は年齢に関係なく様々な義務を負うと説明しています。学生だから会社の管理が免除される、という前提では進められません。設立できる条件と、設立後に続けられる体制の両方を確認しましょう。

確認すること 学生が準備する情報
1 年齢と同意 本人の年齢と行う予定の行為
2 本人確認資料 使う手続と本人・関係者の立場
3 学業 授業、試験、実習と仕事の予定
4 資金 事業の支払いと学費・生活費
5 役員 経営を判断する人と日々の担当

五つを最初から完全に決める必要はありません。例えば事業内容は決まっていても、試験期間に問い合わせへ返答できるかが未確認なら、その欄を空けておきます。会社の作り方を調べた量ではなく、自分の計画に当てはめて何が分かったかを残すことが大切です。

ここでは登記の書式や申請の順番までは扱いません。会社の成立に必要な登録である登記の手順は、登記や設立の流れのテーマで確認する内容です。学生が会社を作る準備として、まず窓口や家族、共同で取り組む友人へ説明できる材料をそろえていきましょう。

021 年齢と同意:学年より本人の年齢を確認する

民法第4条では、18歳をもって成年とします。同じ高校や大学に通う学生でも、本人の年齢により確認する条件が違う場合があります。「学生は親の同意が必要」と一括りにせず、今行う契約や出資の時点で何歳なのかを確認してください。誕生日をまたいで設立を準備するなら、その前後で行うことを分けて相談します。

学年ではなく、本人の年齢と行為を確認。同意と生活上の協力は別の話
学年ではなく、本人の年齢と行為を確認

18歳未満の人が法律上の効果を生む行為をする場合、民法第5条では法定代理人の同意を得ることが原則です。法定代理人は、法律に基づいて本人のために行為する立場の人で、未成年者では親権者などが該当します。ただし、単に権利を得る行為や、処分を許された財産についての例外もあります。

民法第6条には、許された営業について成年者と同じ行為能力を認める規定もあります。行為能力は、自分の行為で法律上の効果を生じさせる能力のことです。この規定を、親が起業に賛成していればすべて自由になるという意味に広げないでください。どの営業が許され、設立に関するどの行為をするのかを具体的に確認します。

メモ 家族に話す内容を二つに分ける

法律上必要な同意等の確認と、生活上どのような協力を得るかは別です。学費や住居、生活時間への影響を話すことが、そのまま設立の手続で必要な同意を示すものになるとは限りません。

会社の作り方の相談では、本人の年齢、出資する人、役員になる予定の人、本人が行う手続を伝えます。誰の同意をどう確かめるかという詳しい話は「高校生と親」の記事で整理しています。親が同意することから、親も会社の役員になると自動的に決まるわけではありません。

18歳以上の学生は、未成年者の同意の原則とは別に、自分が結ぶ契約の内容を理解する必要があります。分からない言葉や金額があれば、署名する前に説明を求めましょう。学生の会社の作り方では、年齢の条件を越えた後も、判断に必要な知識を補うことが続きます。

032 本人確認資料:印鑑登録と手続の条件を分ける

会社を作る準備で印鑑登録や証明書の話が出たら、誰の何を証明する資料なのかを確認します。本人の年齢、役員などの立場、申請方法によって確かめる内容が変わるためです。学生の会社の作り方を紹介する記事に書いてある資料一覧を、そのまま自分の計画へ当てはめないようにしましょう。

登録できる条件と、必要な資料を照合する。自治体と使う手続の両方へ確認
登録できる条件と、必要な資料を照合する

例えば札幌市の印鑑登録案内では、同市に住民登録がある人を対象とし、15歳未満の人や意思能力を有していない人は登録できないとしています。これは札幌市の案内として示した例です。自分の登録に関する条件は、住民登録のある市区町村の公式案内で確認してください。

印鑑登録ができることは、すべての会社設立の行為を単独で行えることと同じではありません。反対に、本人が印鑑登録できない事情があるからと、会社への関わり方をすべて同じ結論にすることも避けます。具体的な役割と申請方法を公証役場や法務局、司法書士へ伝え、何をどう証明する必要があるかを確認します。

本人確認資料を取得する前に対象者、目的、提出先、時期を確認する図
図01 資料を取り寄せる前の確認メモ

親の印鑑証明書があれば本人の資料を何でも代用できる、と決めつけないでください。窓口の案内は、誰が本人として行為し、誰が代理や同意をするかという前提に結び付いています。その前提を伝えずに書類名だけを尋ねると、別のケースの説明を受け取ってしまうおそれがあります。

学生証を持っているから、どの手続でも本人確認に使えると考えるのも早計です。利用できる資料や必要な組合せは手続ごとの案内に従います。会社の作り方のメモには、確認した窓口、日付、伝えた役割、案内された資料を残し、計画が変わったら見直してください。

043 学業:授業・試験・実習と引き受ける仕事を合わせる

学生が会社を作る場合、今週の空き時間だけで事業の予定を決めないことが大切です。授業が少ない時期にできた仕事量を、試験や実習のある時期にも続けられるとは限りません。学期の予定と取引先への約束を見比べる作り方なら、無理のある受注や連絡の空白を見つけやすくなります。

学期の予定と、会社の仕事を重ねて確認。空き時間をすべて約束に使わない
学期の予定と、会社の仕事を重ねて確認

J-Net21の学生向け起業案内は、必要な知識を集め、実務を学ぶことの大切さを挙げています。会社の作り方を知ることに加え、見積り、注文、納品、問い合わせが実際にどうつながるかを学びましょう。自分が得意な制作や開発だけでなく、その前後にどんな対応が発生するかを見ることが準備になります。

例えば試験前の週に納品予定があるなら、制作の時間に加えて、修正依頼が来た場合の時間も考えます。昼間の電話へ出られないなら、対応できる時間帯や受付方法を相手へ伝えます。「学生なので返事が遅れます」と事後に説明するより、契約前に実際の対応範囲を合わせておくほうが、互いに予定を立てやすくなります。

学校生活の予定 会社側で確認すること
試験・課題の締切 受注する量と修正対応の余裕
実習・研究活動 連絡できる時間帯と不在時の対応
長期休暇 帰省や移動中の資料確認
留学・卒業 連絡先、役割、活動場所の変更

学校の施設、メールアドレス、名前、研究で得た資料などを事業に使う予定がある場合は、利用条件を確認します。授業で使えるものを事業でも自由に使えるとは限りません。一方、学生の会社設立には必ず学校の一律の許可が要る、とも決めつけず、予定している利用や活動を担当窓口へ具体的に伝えてください。

学内に相談窓口や起業教育の機会があるなら、対象者や相談できる内容を確認して活用します。大学の支援窓口の探し方は別の記事で扱います。学生の会社の作り方では、できることを増やすだけでなく、引き受けない仕事や時期を決めることも必要です。

054 資金:事業の支払いと学費・生活費を分ける

学生が会社を作る準備では、事業用の機材やサービスに使うお金と、学費や家賃など生活を続けるためのお金を分けて考えます。口座の残高があるから全部を事業へ回せるとは限りません。次の学費の支払いや、家族と決めている生活費の使い方も確認しておきましょう。

使える資金と、生活に必要なお金を分ける。売上見込みだけで支払いを決めない
使える資金と、生活に必要なお金を分ける

J-Net21は、起業に必要な資金を開業時、日々の事業、当面の生活のための資金に分けて整理しています。この区分を使って、何のための支払いなのかを書き出すと、設立の手続に使うお金だけを見てしまうことを防げます。会社の作り方の入口では、費用の細かな相場より、支払いの目的と時期を把握します。

例えば教材にも使うパソコンを事業で利用する場合、すぐ会社専用の新品を買うのか、既存のものを使うのかを検討できます。ただし、個人の持ち物を会社で使う際の扱いや費用の処理は別の確認です。必要性を考える段階と、会社の記録をどう付けるかの段階を分けて相談する作り方にしましょう。

売上が見込めても、相手からの入金が仕入れやサービス料金の支払いより後になる場合があります。契約の支払条件を確認し、入金する予定の日と支払う日を並べます。資金が足りないと分かったら、根拠のない売上を加えて数字を合わせるのでなく、仕事の受け方や購入の時期を見直します。

家族や友人がお金を出してくれる場合も、会社への出資なのか、返す約束のある借入れなのか、別の援助なのかを曖昧にしないでください。必要な契約や税務の扱いは個別に確認します。学生の作り方だから口約束でよいとせず、相手が期待することと自分が理解した内容を合わせることが大切です。

設立費用の内訳は「設立費用」、融資や補助金の制度は「補助金・支援」のテーマで確認します。ここでは特定額を用意すれば足りる、支援を申し込めば必ず資金が入るといった説明はしません。未確定の資金を、すでに使えるお金と分けて準備表に記入してください。

065 役員:友人との関係と、会社での役割を分ける

学生の会社の作り方では、同じ授業やサークルの友人と始めることも考えられます。ただ、事業のアイデアを出した人、出資する人、経営を判断する人、制作を担当する人が必ず同じとは限りません。取締役は株式会社の経営を担う役員です。手伝ってくれる人全員を、理由なく取締役にする必要があるとは考えないでください。

一緒に取り組む人の役割を言葉にする。仲の良さだけで経営の分担を決めない
一緒に取り組む人の役割を言葉にする

J-Net21の共同経営の案内は、出資、報酬、担当や役割などのルールを事前に決めることを挙げています。会社を作る友人同士でも、仕事に使える時間や続けたい期間は違います。自分は卒業後も続けたいのに、友人は在学中だけの活動と思っている、といった認識の差を早めに話します。

学生同士の共同経営で判断、作業、対価、参加変更を話し合う図
図02 友人と会社を作る前に話すこと

役員の人数や就任できる条件は、会社の種類や構成、本人の事情によって確認します。名前だけを置くのではなく、本人が立場を理解して引き受けることが必要です。未成年の人が関わる場合は、先ほどの年齢と同意の欄も合わせて相談します。役員の条件を満たすことと、特定の業種で必要な資格や許認可を満たすことも別です。

出資の割合だけを決めれば、すべての意見の対立を解決できるわけではありません。ここでは一律の割合を勧めず、誰が何を決めるか、意見が合わないときにどう相談するかを具体化します。話合いの内容を残す作り方なら、後から記憶が食い違ったときにも確認の出発点になります。

留学や卒業で一人が活動を減らすときも、作業担当の変更と役員などの立場の変更は同じ処理ではありません。必要な契約や手続を確認し、取引先への連絡が途切れないように引継ぎます。学生の間に決めた役割表を、そのまま永久に使い続けるものと考えず、事情が変わったときに見直せる形にしておきましょう。

07設立後の管理を、学期が変わっても続けられる形にする

五つの準備が進んだら、設立後の日々の管理を確かめます。会社法第432条は、株式会社に適時・正確な会計帳簿の作成を求めています。会計帳簿は会社のお金の動きを記録するものです。授業や試験で忙しい時期でも、会社の取引がなくなったことにはなりません。受け取った資料や未処理の支払いが見えるようにします。

記録と連絡を、学期の予定から切り離さない。不在になっても未処理が見えるように
記録と連絡を、学期の予定から切り離さない

法律・規則で決まっていること

  • 株式会社には会計帳簿の作成・保存の義務がある
  • 会社の手続や契約に必要な条件は個別に守る
  • 営業の許認可などが必要な場合は別に確認する

好みや戦略で決めること

  • 資料を確認する時間帯を自分たちで決める
  • 担当者と未処理の仕事を一覧にする
  • 学期の切替え時に役割と連絡先を見直す

取引先との約束が個人のチャットだけに残っていると、別の担当者が内容を確認できません。注文や変更を受けたら、必要な情報を会社で確認できる場所へ残します。授業用の共有フォルダと事業用の資料を混ぜないことも大切です。閲覧できる人の範囲を確かめながら、資料の置き場を整える作り方にしましょう。

試験期間の前には、新しい仕事を受けるかだけでなく、すでに引き受けた仕事に残りがないかを確認します。担当が不在の間の返答を誰が行うか、判断を待ってもらう内容は何かを明らかにします。会社を作る前の準備表を、設立後も更新することで、当初の予定と現実のずれに気付きやすくなります。

学生の会社の作り方は、忙しさを気合で乗り切る約束ではありません。必要な作業を小さく分け、自分たちで続けにくい部分を相談するための準備です。分からない届出や税務の処理は後回しにせず、資料をそろえて所管窓口や専門家へ確認してください。

08まとめ:五つの確認欄に、次の相談先を添える

学生が会社を作る前に、年齢と同意、本人確認資料、学業、資金、役員の五つを点検します。年齢の条件だけを確認して全部の準備が済んだと考えず、自分たちが会社を動かす時間や担当までつなげて考えましょう。会社の作り方の情報を、自分の計画の言葉に置き換えることが大切です。

五つの欄から、次に確認する相手を決める。調べたことと、自分の条件を結び付ける
五つの欄から、次に確認する相手を決める
確認欄 次に相談する相手の例
年齢と同意 法定代理人、司法書士、公証役場など
本人確認資料 市区町村と提出する手続の窓口
学業 学校の担当窓口、共同で取り組む人
資金 家族、創業相談窓口、必要に応じて専門家
役員 候補者、共同経営者、設立を相談する専門家

J-Net21では起業の準備情報や相談窓口を探せます。相談に行く際は、未確認の欄だけでなく、すでに決めた前提も見せてください。会社を作る人の年齢や役割、事業内容が変わると、前に受けた説明をそのまま使えない場合があります。相談日と回答の前提を一緒に残します。

準備表に空欄があること自体を失敗と考える必要はありません。まだ分からない部分が見えたら、調べる相手を決めて一つずつ確認します。設立を急ぐかどうかも、学校生活と事業の両方を見て判断し、自分に合う作り方を整えていきましょう。

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自分の年齢と、これからの学期の予定を確認し、五つの欄に今分かっていることを書いてみてください。家族や友人に話す内容が具体的になったら、未確認の条件を適切な窓口へ相談します。

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