品番 B-12 / 会社 作り方 名刺
会社の名刺と封筒の作り方|会社を作るとき何を載せ、どこに頼むか

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会社を作る準備が進み、そろそろ名刺と封筒を用意したいけれど、何を載せればよいのか、自分で作ってよいのか、印刷はどこに頼むのか、まだ見当がつかない人に向けた記事です。名刺を一度も作ったことがない人も、このページを地図にして読み進められます。
- 名刺
- 封筒
- 会社名
- ロゴ
01名刺に載せる項目は、法律で決まっているのか
名刺の作り方を調べはじめると、まず「これは書かなければいけない」という項目があるのかが気になります。答えを先に書くと、会社の名刺に載せる項目を一律に定めた条文は、今回e-Gov法令検索で会社法と労働基準法(同施行規則を含む)の本文を調べた範囲では見つかりませんでした。「名刺」という言葉そのものが、これらの本文に出てこなかったからです。2026年10月23日時点の確認で、すべての法律を調べ尽くしたという意味ではありません。

決まりがないといっても、何を載せてもよいわけではありません。たとえば会社の名前は、会社法が「会社は、その名称を商号とする」と定めています。商号とは、登記された会社の名前のことです。名刺の会社名が登記した名前と食い違うと、取引先が会社を探すときに迷います。法律が名刺の項目を決めているのではなく、登記した内容に合わせておくほうが安全、という順番で考えるとわかりやすくなります。
会社は、その名称を商号とする。
— 会社法 第6条(e-Gov 法令検索、2026年10月23日確認)
法律・規則で決まっていること
- 会社の名前(商号)は登記した内容が基準になる
- 特定の業種では、看板や標識に載せる事項を所管の法令が定めることがある
- 個人の氏名や連絡先を扱うときは、個人情報の取り扱いに気を配る
好みや戦略で決めること
- 名刺に電話・メール・住所のどれを載せるか
- ロゴ・肩書き・QRコードを入れるか
- 縦か横か、紙の厚さや色
- 渡す相手と場面に合わせた枚数
設立の準備中は、名刺の話が後回しになりがちです。ただ、会社を作る日が決まると、挨拶回りや口座の手続き、取引先への連絡など、名刺を求められる場面が急に増えます。肩書きは「代表取締役」のように役員としての名前を使うことが多いものの、どの肩書きを名乗るかも、役員の就任や設立の手続きの結果と合わせて考える必要があります。登記の前に肩書きを刷ってしまうと、あとで直すことになりかねません。
右側の「好みで決めること」は、名刺の作り方でいちばん悩む部分です。一方、左側は、ほかの部品の記事で確かめる範囲です。許認可の業種で名刺や看板に何を載せるかは、業種ごとの所管官庁の案内を見てください。このページでは「名刺に載せる項目を決める法律の条文は見当たらなかった」ことを出発点にして、用途から逆算する作り方を説明します。
02オリジナルの名刺を自分で作る――載せる順番とデータの条件
オリジナルの名刺を自分で作るというのは、文字の位置、色、ロゴの有無まで自分で決めて原稿をつくることです。難しそうに聞こえますが、やることは三つに分けられます。載せる情報を決める、並べる順番を決める、印刷会社が受け付けるデータの条件に合わせる。この順番を守ると、迷いが減ります。

載せる情報は、会社名、氏名、肩書き、電話、メールアドレス、住所あたりが基本です。ロゴやホームページのアドレス、QRコードは、あれば便利という位置づけです。会社を作る前後は、所在地や電話番号がまだ決まっていないこともあります。未確定の項目を推測で入れずに、確定してから刷るほうが、刷り直しの費用を避けられます。
印刷用データには条件があります。たとえばラクスルの案内では、文字の大きさを6pt以上にするよう示されています。ptは文字の大きさの単位です。画面で見ると読めても、実寸の名刺に刷ると潰れることがあるため、自分で作るときは印刷会社の案内を先に見てください。印刷会社によって条件は違うので、これは一例です。

もう一つ、自分で作るときの落とし穴は、画面の見え方をそのまま信用してしまうことです。パソコンの画面では拡大して見られるため、文字が大きく感じられます。名刺は手のひらに収まる小さな紙なので、必ず実寸に近い大きさでプリントして、手に持って読めるか試してください。設立直後は、あとから肩書きや連絡先が変わることもあります。変更しやすい原稿の形で保存しておくと、増刷のときに助かります。
載せる項目の順番や、刷る前の点検の細かい進め方は、子記事にまとめました。ここでは、名刺は「情報を決める」「配置を決める」「印刷の条件を守る」の三段階だと覚えておいてください。
03名刺のデザインを人に頼むとき、先に決めておくこと
自分でデザインするのが不安なら、デザインを人に頼む方法があります。デザイナーに個別に頼む、印刷会社のデザイン作成サービスを使う、募集サイトで案を集める、といった選び方です。どれが正解ということはなく、会社を作る時点の予算、急ぎ度合い、こだわりの強さで選びます。

頼む前にいちばん効くのは、載せる文字を確定させておくことです。たとえば印刷会社のグラフィックは、名前や役職、住所の書き換えをデータで頼むと、印刷料金のほかにデータ修正の料金と納期が必要になると案内しています。会社名の表記や電話番号が決まらないまま発注すると、あとの修正が積み重なります。
| 頼む前に用意するもの | 理由 |
|---|---|
| 会社名・氏名・肩書きの正しい表記 | 修正の回数を減らす |
| 電話・メール・住所のうち載せるもの | 確定前の情報を刷らない |
| ロゴのデータ(あれば) | 素材の利用条件も確認する |
| 名刺を渡す場面と枚数 | 紙の厚さや形を選ぶ手がかりになる |
ロゴを名刺に入れる場合は、ロゴの権利や商標の確認も済ませておきます。頼むデザイナーがロゴ自体を作る場合は、できあがったデザインの権利の扱いも依頼前に話し合う必要があります。この点は、ロゴの記事で詳しく扱っています。
デザインを頼むときは、完成品のイメージを言葉だけで伝えようとしないことも大切です。好みの名刺を数枚集めて、どこが気に入ったのか(文字の大きさ、余白、色の数)を添えると、意図が伝わります。色を決めるときは、会社のロゴや、これから作るホームページの色と合わせられるかも一緒に相談してください。設立後に部品が増えるほど、バラバラの印象になりやすくなります。
納品を受けたら、刷る前に必ず自分の目で一項目ずつ点検します。会社名、氏名、電話番号、メールアドレス、ホームページのアドレスを、確定した情報と見比べてください。デザインが整っていても、文字の間違いは見つかりにくいものです。校正の進め方は、前の節で紹介した子記事にまとめてあります。
04名刺の印刷はどこで頼むか――ネット印刷・店頭・コンビニの考え方
名刺の作り方のうち、印刷の頼み先は、大きく三つに分けて考えられます。ネットで注文する印刷会社、店頭で相談できる印刷店、コンビニなどの店頭にある印刷サービスです。それぞれ、納期、最小の枚数、用紙の選択肢、データの受け付け方が違います。どれが優れているかを決めるのではなく、あなたの会社が何を優先するかで選びます。

ネット印刷は、料金や納期を画面で確かめながら注文できるのが特徴です。印刷会社の商品ページには、料金や納期、用紙の種類が載っているのが普通です。たとえばグラフィックの名刺印刷のページは、商品の種類ごとに料金や納期を案内しています。会社を作ったばかりで枚数がわからないなら、少ない枚数から試せるかも確認してください。
店頭で頼む場合は、データの作り方から相談できることがあります。対応する範囲は店ごとに違うため、持ち込むものを事前に確認します。コンビニなどで印刷できるサービスは、提供の有無、仕様、料金が店舗や時期によって変わります。この記事では具体的な条件までは確かめていないので、利用前に各社の最新の案内を見てください。

印刷の頼み先を選ぶとき、料金の安さだけを見ると、用紙や仕上がりに差が出ることがあります。同じ枚数でも、用紙の厚さ、表面の加工、角の形などの選択肢で、受け取った人の印象は変わります。会社を作る初期は、見本を取り寄せたり、少ない枚数で試したりして、手触りと読みやすさを確かめるのがおすすめです。納期は、校正の往復や休業日をはさむと延びるため、渡したい日から逆算して余裕を見てください。
設立直後は、名刺を渡す機会が一気に増える時期です。日程に余裕があれば、まず少ない枚数を刷って実際に使い、足りない項目や読みにくい部分を見つけてから増刷する、という進め方もあります。増刷や担当変更に備えた原稿の残し方は、子記事の最後の節にまとめました。
05会社の封筒の作り方――名刺と同じ会社情報を、郵便の条件に合わせる
名刺と並んでよく用意するのが封筒です。封筒の作り方は、名刺とよく似た考え方でできます。載せる情報は会社名と所在地が中心で、電話番号やロゴはあれば加える程度です。ただし封筒は、郵便で送る物なので、日本郵便の案内に沿った配置を意識する必要があります。

日本郵便の案内には、横書きの場合は差出人の住所・氏名を封筒の下部1/3におさまるように書くといい、という目安が示されています。印刷で社名や住所を載せるときも、この目安を頭に置くと、手書きの宛名やスタンプと重なりにくくなります。これは書き方の目安で、法律の義務とは別のものです。
封筒の大きさは、中に入れる紙の折り方と、全体の厚さで選びます。郵便の料金区分は封入後の大きさと重さで決まるため、封筒の名前だけで区分が決まるわけではありません。大きさの寸法と料金は日本郵便の最新の案内で確かめてください(この記事では数字を確かめていないので載せません)。
封筒の中に入れる書類も考えておきます。請求書や契約書など、折るのか折らないのかで、長形3号や角形2号といった種類の選択が変わります。会社を作ったばかりで送る物の見当がつかないときは、最初は無地の封筒に社名の印鑑やスタンプを使う方法もあります。印刷した封筒は、社名や住所が変わると使えなくなる点にも注意してください。
封筒は名刺より枚数が多く、印刷の費用もかかります。住所や社名が変わる予定があるなら、最初から大量に刷らず、使う枚数から決めてください。窓付き封筒や郵便番号枠の有無などの選び方は、子記事に詳しく書いてあります。
会社の封筒の作り方|住所表記・サイズ・必要な枚数の考え方
06名刺と封筒の会社情報を、登記・法人番号の公表情報とそろえる
名刺と封筒に載せる会社名と所在地は、会社を作るときに登記した内容と合わせておくのが無難です。国税庁の法人番号公表サイトでは、商号(または名称)、本店(または主たる事務所)の所在地、法人番号を「基本3情報」と呼んでいます。取引先がこのサイトで会社を調べたときに、名刺の表記と食い違わないようにしておきます。

会社を作る手続きでは、設立の登記によって会社が成立します。会社法第49条は、株式会社は本店の所在地で設立の登記をすることにより成立すると定めています。つまり、名刺や封筒に載せる会社名は、成立する会社の登記した内容に合わせる、という順番で考えます。設立前に刷ってしまうと、登記の内容と違ってしまうおそれがあります。
- 会社名の表記(「株式会社」を前に付けるか後ろに付けるか、略さず書くか)
- 本店の所在地(ビル名・階数・番地の書き方)
- 代表者の肩書きと氏名
- 電話番号とメールアドレスが実際に使えること
名刺には氏名やメールアドレスのような、特定の個人を識別できる情報が載ります。個人情報保護委員会のQ&Aには、他の情報と容易に照合することにより特定の個人を識別できる場合も個人情報にあたるという趣旨の説明があります。紙の名刺を渡すだけと、もらった名刺を一覧にして管理するのとでは、扱い方が変わってきます。取り扱いに迷うときは、同委員会の案内を確かめてください。
会社の設立日や本店の所在地は、登記が終わらないと確定しない場合があります。まだ登記の途中なら、名刺や封筒の最終原稿に進む前に、定款で定めた内容と照らし合わせておきましょう。設立の手続きの流れや必要書類は別の専門サイトの担当ですので、このページでは名刺・封筒の側から確認すべき点だけを取り上げています。
会社を作る準備の順番としては、会社名、本店の所在地、電話、メールが決まってから名刺と封筒に進むのが自然です。それぞれの部品の作り方は、ほかのカテゴリー記事で扱っています。
07ロゴ・ホームページ・電話番号と名刺の関係――前後の部品へつなぐ
名刺と封筒は、会社の部品の中でも「ほかの部品を載せる器」にあたります。会社名、ロゴ、電話番号、メールアドレス、ホームページのアドレスが決まっていないと、中身が空になります。逆に言うと、これらを先に決めておけば、名刺の作り方はずっと楽になります。

ロゴを名刺に載せる場合は、似た商標がないかをJ-PlatPatで確かめておきます。J-PlatPatは、特許庁の情報を無料で検索できるサービスで、運営は工業所有権情報・研修館(INPIT)です。検索して見つからなかったからといって安全と言い切れるわけではないため、迷うときは弁理士などの専門家に相談します。商標の出願の代理は弁理士の業務です。

部品の順番に迷う場合は、会社名、ロゴ、ドメインとメール、電話番号、ホームページの順に進めるとつながりがよくなります。ホームページのアドレスやメールアドレスは、ドメインを取ってからでないと決まらないため、名刺を刷る前に済ませておきます。
08まとめ:載せる項目・頼み先・封筒の順に、名刺と封筒を整える
会社の名刺と封筒の作り方を、全体の地図として見てきました。名刺に載せる項目を一律に決める条文は、e-Govで調べた範囲では見当たらず、会社名のように登記と合わせる部分と、連絡先やデザインのように好みで選ぶ部分に分けて考えるとわかりやすくなります。

| 確かめること | 読む場所 |
|---|---|
| 載せる項目と順番、刷る前の点検 | 名刺の子記事 |
| 自分で作るか人に頼むか、修正の費用 | この記事の第2〜3節 |
| 印刷の頼み先と納期 | この記事の第4節 |
| 封筒の大きさ・住所・枚数 | 封筒の子記事 |
| 会社名・所在地・番号の表記 | 登記と法人番号の公表情報 |
会社を作る準備は、順番を間違えると刷り直しにつながります。会社名や住所が確定し、ロゴや連絡先の部品がそろってから、名刺と封筒を刷ってください。制度や各社の案内は変わるため、2026年10月23日時点の確認という前提で、最後は印刷会社や日本郵便、所管の窓口の最新の案内を見てください。
次は、名刺とつながる部品に進みます。名刺と並んで使うクレジットカードの作り方は別のカテゴリー記事で扱っています。
この図面を閉じる前に
名刺も封筒も、一度に完璧を目指す必要はありません。まずは載せる文字を確定させ、少ない枚数で試し、使いながら直していってください。会社を作る準備が整うほど、名刺の一枚一枚が自信を持って渡せるものになります。
この図面は、会社づくりの役に立ちましたか?
ありがとうございます。記録しました。
