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会社の作り方工房図番 KTK ・ はじめての会社の組み立て説明書

品番 B-19 / 会社 作り方 会社名

会社名の作り方|商号の決まり・縁起・ネーミングと商標の確認を設立前に

会社名の作り方|商号の決まり・縁起・ネーミングと商標の確認を設立前に

この記事を読んでほしい人

これから会社を作る人で、会社名の候補をいくつか持っているものの、どこまで自由に決めてよいのか、ネットの名付けサイトやアプリをどう使えばよいのかが分からない人に向けた記事です。縁起が気になる人にも読めるように書きました。

この記事で作るもの会社名の候補と、登記・商標の確認メモ
使う部品

  • P-01 会社名
  • 商号の決まり
  • ネーミング
  • 商標の確認

01会社名は「商号」――会社の作り方の最初に決まる看板

会社名は、法律の言葉では商号といいます。会社を作るときに決める名前が、そのまま登記簿に載り、定款(会社の基本ルールを書いた書類)にも書かれ、名刺やホームページにも使われます。部品表でいえば P-01、会社の作り方の最初の部品です。

会社名は、法律では商号と呼ぶ。登記・定款・名刺のすべての元になる
会社名は、法律では商号と呼ぶ

会社は、その名称を商号とする。

— 会社法 第6条第1項(e-Gov 法令検索、2026年10月23日確認)

株式会社の定款に載せる項目として、会社法27条は目的・商号・本店の所在地などを挙げています。商号は、書かなければならない項目の一つです。合同会社など持分会社の定款も同じで、会社法576条が商号を載せる項目に挙げています。つまり、会社名が決まらないと、設立の書類を作り始められません。

この記事は、会社名の地図として書いています。法律で決まっている部分、好みで決める部分、そして設立前に確かめる商標の三つに分けて、順に見ていきます。細かな文字の決まりや検索の手順は、それぞれ別の記事に詳しくまとめました。

会社を作る人の多くが、設立の手続きに入る前に会社名を決めようとするのは、このためです。設立の日付が決まっていても、名前が未定のままでは登記の準備が止まります。反対に、名前の候補が複数あれば、設立の準備を並行して進められます。会社名の作り方は、設立の段取り全体の中で最初に手を付けやすい部品のひとつです。

会社名は「商号」――会社の作り方の最初に決まる看板
図01 会社名は「商号」――会社の作り方の最初に決まる看板

02法律で決まっていること――会社法6条・7条・8条を原文で読む

会社法6条2項は、会社の種類に従い、商号の中に株式会社、合名会社、合資会社または合同会社という文字を用いなければならない、と定めています。3項は、他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない、とも定めています。株式会社が『合同会社』を名乗ることはできない、ということです。文字を前に置くか後ろに置くかは条文で決まっていないので、好みで選べます。

6条・7条・8条は、名前の使い方のルール。種類の文字と、紛らわしい名称の制限
6条・7条・8条は、名前の使い方のルール

7条と8条は、名称の使い方に関するルールです。原文は次のとおりです。

会社でない者は、その名称又は商号中に、会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。

会社法 第7条(e-Gov 法令検索、2026年10月23日確認)

何人も、不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。

8条2項には、この規定に違反する名称や商号の使用で営業上の利益を侵害されるおそれがある会社は、侵害の停止や予防を請求できる、という定めが続きます。有名な会社に似せた名前を『不正の目的』で使うと、トラブルになる可能性がある、という意味です。実際に不正の目的にあたるかどうかは個別の事情で判断が分かれるため、気になる場合は専門家に確かめます。

会社を作る側にとって、6条から8条は『してはいけないこと』の目安になります。設立の前に名前の候補をこの三つの条文に照らしておけば、設立後に名称の使用をやめるよう求められる事態を避けやすくなります。会社の作り方の入門では細かな判例まで追う必要はありませんが、条文の趣旨は知っておくと役立ちます。

条文 ひとことで言うと
6条1項 会社の名称が商号になる
6条2項 会社の種類の文字を商号に入れる
6条3項 他の種類の会社と誤認させる文字は不可
7条 会社でない者が会社と誤認される文字を使わない
8条 不正の目的で他の会社と誤認させる名を使わない

条文は、改正で変わることがあります。ここで引用したのは2026年10月23日に確認した原文です。実際に登記する前に、e-Gov 法令検索で最新の条文を確かめてください。

03同じ住所に同じ名前は登記できない――重なりの調べ方

商業登記法27条は、商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一で、かつ会社の本店の所在場所が同じであるときは、することができない、という趣旨を定めています。同一の名前でも、本店の所在場所が違えば、この条文だけでは登記が妨げられません。反対に、同じビルの同じ住所に、同じ名前の会社があれば、登記はできません。

名前だけでなく、住所の組み合わせで決まる。本店が違えば、同じ名前でも登記できる場合がある
名前だけでなく、住所の組み合わせで決まる

この条文があるから、登記できる名前なら安心、とは言えません。登記できることと、他人の商標や社名とぶつからないことは、別の確認だからです。同じ名前の会社が別の場所にあっても、取引先や顧客が混同する可能性は残ります。

調べ方の一つとして、法務省は、オンライン登記情報検索サービスを利用した商号調査の案内を公開しています。同ページには、商号調査のための検索のみを行う場合には手数料は不要です、という説明があります。候補を絞る段階で一度試すと、重なりの有無が分かります。

設立を依頼する専門家がいる場合も、商号調査は、自分でも一度やっておくと理解が深まります。会社を作るかどうかを迷っている段階でも、検索自体は無料でできるので、候補の絞り込みに使えます。

  1. 候補を書く漢字・かな・ローマ字の表記を並べる
  2. 住所を決める本店の候補とセットで確認する
  3. 登記情報を調べる法務省の商号調査の案内に従う
  4. 結果を残す調べた日付と範囲を控える

本店が決まっていない段階では、完全な確認はできません。名前と住所が決まったあとで、もう一度確かめる手順を計画に入れておきます。細かい使える文字の決まりも、あわせて別の記事で整理しています。

会社名の決め方|商号の決まりと、覚えてもらえる名前の作り方

04会社名のネーミングは、決まりの内側で好みを活かす

決まりの範囲を押さえたら、ここからは好みで決める部分です。J-Net21のネーミングのコツでは、わかりやすさを重視する考え方が紹介されています。会社名は、見た人が読めるか、覚えやすいか、検索で見つけてもらえるかによって、使いやすさが変わります。

何を届ける会社かが伝わる名前を考える。シンプルでわかりやすいことが出発点
何を届ける会社かが伝わる名前を考える

発想の方法はいくつもあります。事業の内容や地名を入れる、創業者の名前や思いの語を使う、造語にする、外国語を組み合わせる、などです。どれが正解ということはなく、自分の会社の届け先に合うかどうかが、選ぶ基準になります。

発想 考えておくこと
事業内容を入れる 将来の事業の幅を狭めないか
地名を入れる 移転や拡大のときに困らないか
造語にする 読み方が伝わるか、検索で探せるか
外国語を組み合わせる 表記と読み方が一通りに決まるか

会社を作るときの名前は、読み手を想像しながら考えます。取引先に電話で伝えたとき、聞き間違いが起きないか。看板や封筒に印刷したとき、バランスが取れるか。こうした日常の場面で試すと、机の上では気づかなかった長所や短所が見えてきます。会社の作り方としては、この試し読みの工程を省かないことが大切です。

名前は、一度登記すると、変更に手間と費用がかかります。決める前に、声に出して読む、手書きしてみる、名刺やロゴの形を想像する、の三つを試してみると、書類の上で見たときとは違う印象に気づけます。

ロゴやドメインとのつながりも考えておくと、後の部品が作りやすくなります。ロゴは別のカテゴリー、ドメインも別のカテゴリーで詳しく扱っています。

会社名の次の部品、ロゴの作り方(会社 作り方 ロゴ)

05会社名を決めるサイト・アプリは、候補を出す道具として使う

「会社名 決める サイト」「会社名 ジェネレーター アプリ」といった検索が多いのは、アイデアを手伝ってほしい気持ちの表れでしょう。単語を組み合わせて候補を並べてくれる道具は、行き詰まったときのきっかけとして役立つことがあります。ただ、ツールに出た名前が、そのまま登記できて、商標の問題もない、という保証はありません。

ツールは候補を出す。決めるのは自分。出た名前を登記と商標の確認にかける
ツールは候補を出す。決めるのは自分

確かめたいのは、出てきた名前に使われている文字が、商号として認められる範囲かどうかです。法務省の案内では、商号に使える符号は、字句を区切る場合に限られ、商号の先頭や末尾には用いることができないと説明されています。ツールが提案する記号入りの名前は、この範囲に収まるかを見てください。

  1. ツールで候補を十個ほど出す
  2. 気になる三つに絞る
  3. 文字の決まりを確かめる
  4. 同じ住所での重なりと商標を調べる
  5. 家族や友人に読んでもらう

注意 ツールが出した名前に頼りきらない

ツールは、すでにある会社名や商標を網羅しているとは限りません。出た候補は、あくまで案として扱い、確認はこの記事で挙げた手順で自分で行います。

特定のサイトやアプリの優劣は、この記事では扱いません。使うときは、運営者の説明と利用条件を読み、入力した情報の扱いを確かめてから使いましょう。

設立前の段階では、複数のツールを使ってみて、出てくる候補の傾向を見比べるのも一案です。同じ単語を入れても出力が違う場合、その違いが自分の好みを知る手がかりになります。会社を作る準備としては、ツールそのものより、候補を選ぶ基準を自分の中に持つことが大事です。

道具を使うかどうかも、好みで決める部分です。紙に書き出すほうが考えやすい人もいれば、ツールの組み合わせで刺激を受ける人もいます。

06縁起のいい会社名は、好みの範囲で楽しむ

縁起のいい会社名を求める人は少なくありません。末広がりの言葉、季節の花の名前、願いを込めた漢字など、候補の出し方は人それぞれです。縁起は、法律で定められた基準ではなく、名付ける人の気持ちや文化的な背景に根ざす部分です。登記の可否や商標の判断に影響するものではありません。

縁起は、決まりではなく自分の安心のため。家族や仲間と納得できる理由を持つ
縁起は、決まりではなく自分の安心のため

画数や姓名判断を重視する場合も、同じです。結果の解釈は流派や占い師によって異なり、決まった正解はありません。気にする場合は、自分や周りの人が納得できる基準を選び、判断の材料の一つとして使います。

名前を決めるときに大切なのは、縁起よりも、その名前を長く使えるかどうかです。J-Net21のコーポレートアイデンティティの解説では、統一されたイメージやデザイン、わかりやすい言葉として外部に発信することが説明されています。会社名もそのイメージの一部で、名刺やロゴ、ホームページで繰り返し目にする言葉になります。

法律・規則で決まっていること

  • 縁起は登記の条件にならない
  • 文字の決まりは縁起に関係なく適用される
  • 商標の確認は縁起とは別に必要

好みや戦略で決めること

  • 縁起を重視するかどうか
  • 画数などを気にするか
  • 願いを込める言葉の選び方

縁起の良し悪しで迷ったときは、複数の候補を並べて、読みやすさ、書きやすさ、事業との相性で比べてみます。縁起はその中の一つの要素として扱うと、バランスが取れます。

縁起を理由に長い名前や読みにくい漢字を選ぶと、設立後に書類へ書くたび、名乗るたびに手間が増えることもあります。縁起と使いやすさを両立させる作り方として、読みは短く、意味に願いを込める、という工夫があります。会社を作る意味を一言で表せる名前になれば、設立後の説明も楽になります。

家族や共同で始める人がいる場合は、名前に込めた理由を言葉にして共有します。理由が共有されていると、名前に迷ったときに立ち返る場所になります。

07商標の確認――J-PlatPatで調べる範囲と、断定しない姿勢

会社名を決める前に、商標の検索もしておきます。商標は、商品やサービスの目印として特許庁に登録される名前やマークで、会社の登記とは別の仕組みです。登記できた名前でも、他人の商標と似ていて、同じような商品やサービスに使うなら、問題になる可能性があります。

登記できる名前でも、商標は別に確かめる。表記・読み方・使う仕事を変えて検索
登記できる名前でも、商標は別に確かめる

調べるには、INPIT(工業所有権情報・研修館)が無料で提供している特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)が使えます。特許庁の案内ページでは、商標の検索の流れが紹介されています。同ページには、情報の反映までにタイムラグがある旨の注意があり、検索結果が最新の出願すべてを網羅しているとは限りません。

検索結果が『見つからなかった』から安全、とは言い切れません。表記や読み方を変えると、別の商標が見つかることもあります。逆に、似た商標が見つかっても、使う商品・サービスの区分が違えば、判断が変わる場合があります。最終的な判断は、弁理士などの専門家に相談します。

商標の確認――J-PlatPatで調べる範囲と、断定しない姿勢
図02 商標の確認――J-PlatPatで調べる範囲と、断定しない姿勢

設立の直前になって商標の問題に気づくと、名前の変更で書類を作り直すことになります。会社を作る日程に余裕があるうちに検索しておけば、候補を入れ替えるだけで済みます。ロゴや看板の制作を始める前に調べるのが、作り方の順序として無理がありません。

調べ方の具体的な手順は、別の記事で画面の順に沿って説明しました。

会社名を決める前に商標を調べる|J-PlatPat の使い方と確かめる範囲

08まとめ:会社名の作り方は、決まり・好み・確認の順に

会社名の作り方を、順番にまとめます。まず会社法6条・7条・8条と商業登記法27条の決まりを確かめます。次に、好みで名前を考え、ツールや縁起も楽しみます。最後に、同じ住所での重なりと、J-PlatPatでの商標を確認します。

決まりを確かめ、好みで選び、商標を調べる。確認した日付を記録に残す
決まりを確かめ、好みで選び、商標を調べる
段階 やること
決まりを知る 種類の文字、誤認の禁止、同一住所の禁止
好みで考える 意味・響き・表記、ツール、縁起
登記面の確認 商号調査で重なりを見る
商標の確認 J-PlatPatで表記を変えて検索
記録する 調べた日付と範囲を控える

ここで引用した条文や公式の案内は、2026年10月時点のものです。制度や画面は変わることがあるので、最新の内容を各公式ページで確かめてください。商標の判断が難しい場合は弁理士、登記に関することは司法書士など、専門家への相談が近道です。

会社名は、あとで変更もできますが、手間がかかります。納得して決められるよう、候補を書き出してから、一晩置いて読み直してみましょう。

会社名が決まったら、ロゴの作り方へ(会社 作り方 ロゴ)

会社名とそろえるドメインの作り方(会社 作り方 ドメイン)

この図面を閉じる前に

候補を三つ紙に書き、それぞれに表記の違いを添えてみてください。それを持って商号調査とJ-PlatPatの検索へ進めば、会社名の確認は半分終わったも同然です。迷いが残ったところは、専門家への質問として取っておきましょう。

この図面は、会社づくりの役に立ちましたか?

会社名をくわしく読む記事(1本)

会社名の決め方|商号の決まりと、覚えてもらえる名前の作り方

会社名の決め方|商号の決まりと、覚えてもらえる名前の作り方

会社名(商号)は、会社を作るときに最初に決めて登記に載る部品です。「株式会社」の文字の位置、使えるローマ字や記号、同じ住所に同じ名前を登記できない決まりを条文で確かめ、商標の検索と覚えてもらえる名前の作り方までを順に説明します。

会社名

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掲載は検索で見つかった順に関連の近いものを並べたもので、順番は優劣を示しません。各サイトの内容は運営者の責任で公開されているものです。最新の情報は各サイトでご確認ください。

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会社名の決め方と印象を左右する要素を解説

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会社名や屋号の決め方と考え方を解説

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会社名のルールと決める際の注意点・例を紹介

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