品番 A-05 / 会社 作り方 中学生
中学生が会社を作る方法はある?年齢・同意・設立の作り方を条文で確かめる

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中学生や高校生で「いつか自分の会社を作ってみたい」と思っている人と、その話を横で聞いている保護者・先生に向けた記事です。年齢を競う話ではなく、何を確かめれば先へ進めるかの見取り図として読んでください。
- 成年の区切り
- 親の同意
- 会社の形
- 学びの入口
01中学生の会社の作り方は、「できる・できない」の一言で決まらない
「中学生でも会社は作れますか」という質問に、短く答えようとすると、どうしても条件が抜けてしまいます。会社を作るという行為の中には、書類を作る、お金を出す、役員になる、契約を結ぶ、といった別々の場面が含まれていて、場面ごとに確かめる決まりが違うからです。この記事は、その場面を一つずつ分けて、中学生の会社の作り方を見渡すための地図として書きました。

出発点は成年の区切りです。民法は、成年年齢を20歳から18歳に引き下げる改正を行い、令和4年(2022年)4月1日から施行されています。つまり中学生は、まだ成年ではない側に入ります。成年でないことは「会社に関わってはいけない」という意味ではありません。ただ、法律行為(契約など、法的な効果が生じる行為)をするときに、法定代理人(多くは親権者)の同意が絡む場面が出てきます。
年齢十八歳をもって、成年とする。
もうひとつ、会社の設立には「会社の部品」を決める作業があります。会社名、事業の目的、本店の所在地、お金を出す人、経営を担う人。部品表でいえば P-01 から P-05 あたりです。部品を考えるだけなら、ノートに書く段階で年齢の制約はありません。制約が気になるのは、それを書類にして、役所や公証役場に出す段階です。


中学生向けの会社の作り方を考えるとき、ほかの人の成功談より先に、こうした条文の置き場を知っておくと迷いにくくなります。会社を作るための入口は一つではなく、家族と話すところから始めても構いません。
この記事の見出しは、読者がよく検索する言葉に沿って並べました。何歳から、親の同意、起業の例、アイデアコンテスト、個人事業主、子供向けの学び方、の順です。なお、細かい手続きの日数や書類の一覧は別の専門サイトの担当なので、ここでは触れません。
02会社は何歳から作れる?年齢の数字を見かけたときの読み方
会社の作り方を調べると、15歳、18歳、20歳といった数字が次々に出てきます。ところが、これらは同じ物差しの上の数字ではありません。18歳は民法の成年の区切り、15歳は自治体の印鑑登録で見かける条件、というように、それぞれ別の手続きの話です。数字だけを抜き出して「会社は15歳から」と覚えてしまうと、あとで食い違いが起きます。

日本司法書士会連合会は、成年年齢の引下げに関する案内の中で、会社を設立した場合は年齢に関係なくさまざまな義務を負う、と説明しています。早く作れるかどうかよりも、作ったあとの記録や連絡を続けられるかを先に考えておく、という読み方ができます。
法律・規則で決まっていること
- 成年は18歳(民法4条)
- 未成年者の契約には法定代理人の同意が絡む(民法5条)
- 取締役になれない人の条件は会社法331条に並ぶ
好みや戦略で決めること
- いつ設立を目指すか、その時期
- 個人で始めるか会社にするか
- 最初に作る部品の順番
会社法331条は、取締役になれない人を並べた条文です。法人であること、一定の法令違反で刑に処せられ期間が過ぎていないこと、などが挙がっていて、条文を読んだ範囲では、未成年であること自体は挙げられていません。ただし、これは「どの年齢でも単独で手続きができる」という意味ではありません。同意の要否は民法の側で別に確かめます。
年齢についての詳しい整理は、次の記事で、成年・役割・手続きの三つに分けて書きました。この記事では、地図としての位置づけにとどめます。
03親の同意は、どの場面で出てくるのか――民法5条・6条を読む
未成年者の契約について、民法5条は次のように定めています。会社を作る前に、まずこの原文を一度読んでおくと、「親の同意」がどういう仕組みの話なのかが分かります。

未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
— 民法 第5条第1項(e-Gov 法令検索、2026年10月23日確認)
同条2項は、この規定に反する法律行為は取り消すことができる、と続けます。さらに6条には、一種または数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては成年者と同一の行為能力を持つ、という定めがあります。営業を許す権限は法定代理人にあり、事情によっては許可を取り消したり制限したりすることもできます。
ここで気をつけたいのは、「親が応援してくれている」ことと「必要な同意が、必要な行為について、きちんと示されている」ことは別だという点です。会社を作る流れの中で、誰がどの書類に何を書き、誰の同意がどんな形で必要になるのかは、設立の方法や手続き先によって変わります。自分で決めつけず、手続き先に具体的な行為を挙げて聞くのが確実です。
| 場面 | 確かめること |
|---|---|
| 契約を結ぶ | 同意が必要な行為か、例外にあたるか |
| お金を出す | 誰のお金か、使い道を許されたお金か |
| 役員になる | 資格の条件と、就任に関わる行為 |
| 書類に署名する | 本人か、法定代理人か |
高校生の場合の親子の分担は、別の記事で部品ごとの担当表にまとめました。中学生にも、そのまま使える考え方です。
高校生が会社を作るとき親は何をする?同意と役割の分け方
04中学生の起業の例は、年齢より「何をしたか」を読む
「中学生 起業 例」と検索すると、若くして事業を始めた人の話が出てきます。読み物としては面白いのですが、会社の作り方を学ぶ材料にするには、少しコツがいります。見出しの年齢だけを追わず、その人が何をしたのか、会社の形で始めたのか、個人として始めたのか、周囲の大人がどう関わったのかを読み分けるのです。

多くの例は、本人の工夫や努力が主役の物語として書かれています。そのぶん、設立に必要だった同意の取り方や、手続きの細部は省かれていることが少なくありません。例を読んで「自分にもできそうだ」と感じたら、その感覚は大事にしつつ、省かれた部分を自分で埋める質問を作ってください。
- その人は会社の形で始めたのか、個人で始めたのか
- お金を出したのは誰か
- 契約や手続きを実際に行ったのは誰か
- 始めたあと、記録や連絡は誰が続けたのか
J-Net21の起業支援ページでは、学生が起業するタイミングについても案内しています。学業との両立や準備期間の取り方など、年齢に関係なく参考になる視点が並びます。中学生の会社づくりでは、設立の日付よりも、学校生活の中で続けられる量かどうかが現実の分かれ目になります。例を読むときも、会社の作り方そのものより、作ったあとの暮らし方に目を向けると、自分の計画の無理に気づきやすくなります。
売上や年収といった数字が載っている例は、前提(期間・手伝った人・元手)が書かれているかを見ます。前提が書かれていないときは、そのまま自分に当てはめず、参考程度にとどめます。
例の数が多いほど迷うときは、「自分が最初に決めたいことは何か」に戻ります。会社名なのか、売るものなのか、一緒にやる人なのか。部品表の順番に沿って、ひとつずつ決めていけば、年齢の話から離れても先へ進めます。
05アイデアコンテストは、会社を作る前に試せる練習の場
中学生向けのアイデアコンテストや起業体験の場は、学校・自治体・団体などがさまざまな形で開いています。会社を設立していなくても参加できるものが多く、事業の案を文章や図にして人に見てもらう経験が得られます。会社の作り方を学ぶ入口としては、手続きの負担が小さく、取り組みやすい方法です。

たとえば東京証券取引所の経済教室では、株式会社を擬似的に設立・経営する体験を通じて学ぶ起業教育のプログラムが紹介されています。模擬の会社なので、実際の登記や契約は発生しません。それでも、会社の仕組みの一通りを体験でき、本当に設立するときの予習になります。
応募する前に、募集要項で確かめたいことがあります。参加できる年齢や学年、保護者の同意書の要否、応募したアイデアの権利(著作権や使用許諾)の扱い、賞金や副賞がある場合の取り扱い。コンテストごとに条件が違うので、一般論で判断せず、要項の文面で確かめましょう。
| 確かめる項目 | 見る場所 |
|---|---|
| 参加資格 | 募集要項の対象欄 |
| 保護者の同意 | 申込書・同意書の有無 |
| アイデアの権利 | 応募規約・著作権の欄 |
| 発表の形式 | 審査方法の説明 |
コンテストで案が評価されても、それがそのまま会社の設立につながるわけではありません。逆に、入賞しなかったからといって、案に価値がないわけでもありません。人に説明して反応をもらう、という経験そのものを、次の部品づくりに持ち込みます。
06個人事業主という道もある――会社にする前に整理しておくこと
「中学生 個人事業主」という検索も多く見られます。個人事業主は、会社を設立せずに、個人の名前で事業を行う人のことです。会社の設立登記を行わず、税務署などへの届出で始める形なので、手続きの種類は会社とだいぶ違います。J-Net21の起業支援では、個人事業の開業手続きを案内しています。

ただし、個人で始めるなら年齢の確認が要らなくなる、という話ではありません。取引先との契約や、お金の受け取り方、サービスの利用規約の年齢条件など、別の場面で同意や条件の確認が出てくるからです。先ほど読んだ民法5条の考え方は、個人の契約にもそのまま関わってきます。
会社にするか、個人で始めるかは、好みと状況で選ぶ部分が大きい選択です。法人格を持つ会社は、契約の当事者が会社になる、会社の名前で口座を作れる、といった特徴がありますが、運営の記録や登記の変更など、続ける作業も増えます。違いの詳しい整理は、個人事業から法人へ移る場面を扱う別の専門サイトの担当なので、ここでは入口だけにとどめます。
法律・規則で決まっていること
- 会社を作るなら登記が要る
- 未成年者の契約は民法5条・6条の確認が要る
- 事業の種類によっては許認可が要る
好みや戦略で決めること
- 会社か個人かを選ぶ
- いつ始めるかを決める
- 名前や看板の雰囲気を考える
どちらを選ぶにしても、最初の一歩は「何を、誰に、どう届けるか」を一文で言えるようにすることです。会社を作る話はその一文のあとで、個人で始める話もその一文のあとです。形の選択は、そのあとで十分に間に合います。
07子供向けの会社の作り方入門と、会社ごっこのすすめ
いきなり設立の手続きを調べるより、会社が何でできているかを先に知っておくと、その後の勉強が楽になります。会社は、建物の名前ではなく、人・仕事・お金・決まりが組み合わさった仕組みです。この見取り図は、小学生にも読める形で別の記事にまとめました。

子供向け:会社ってどうやって作るの?仕組みを図でやさしく
もう一歩踏み込んで、手を動かしたい人には会社ごっこがあります。紙の上で、仮の会社名を決め、ロゴを描き、名刺を作ってみる。実際の設立ではないので、費用も登記も同意書も要りません。それでも、「名前を決めるのは難しい」「ロゴは文字を減らすと伝わりやすい」といった気づきが得られます。
子供と会社ごっこで学ぶ会社の作り方|名前・ロゴ・名刺を作ってみよう
中小企業基盤整備機構(中小機構)は、起業の基本をキャラクターとの対話で学べるページを公開しています。事業コンセプトの基本は、誰に・何を・どのように提供するかをまとめていくことだ、と説明されていて、年齢を問わず使える考え方です。
メモ ごっこと本番の境目
会社ごっこで作った名前やロゴは、実際に使うときには改めて確認が必要です。会社名は登記や商標の確認、ロゴは権利の確認が別に要ります。ごっこの完成と、本当の設立は分けて考えます。
学びの順番としては、仕組みを知る、ごっこで試す、家族と話す、必要なら専門家や窓口に聞く、という流れが無理がありません。急いで設立の日付を決めるより、ここまでの段階を丁寧に踏むほうが、あとの手戻りが少なくなります。
08まとめ:中学生の会社の作り方は、同意の線と役割を先に引く
ここまでの内容を、会社の作り方の地図として整理します。成年は18歳(民法4条)、未成年者の契約には法定代理人の同意が絡み(5条)、許された営業については別の扱いがあります(6条)。取締役の資格を定める会社法331条は、未成年であること自体を挙げていませんが、だから単独で進められるという意味ではありません。

| 知りたいこと | この記事の答え |
|---|---|
| 何歳から | 年齢は手続きごとに別。役割とセットで確認 |
| 親の同意 | 行為ごとに確かめる。民法5条・6条を原文で |
| 起業の例 | 年齢より、形・協力者・続け方を読む |
| コンテスト | 設立前の練習。要項の条件を確認 |
| 個人事業主 | 会社とは別の形。契約の確認は残る |
ここに書いた条文や公式の案内は、2026年10月時点の内容です。制度は変わることがあるので、実際に動く前には、法務局・公証役場・自治体などの最新の案内で確かめてください。個別の事情が絡むときは、司法書士や弁護士などの専門家に相談するのが近道です。
J-Net21の起業相談の案内は、まだ設立まで行かない段階の悩みにも使えます。相談の際は、年齢、予定している形、手伝ってくれる大人の有無、できていること・分からないことを一枚にまとめて持っていくと、話が早く進みます。
会社を作る前に、設立という言葉の重さを一度ほどいておきましょう。会社の作り方に正解の年齢はなく、あるのは確かめる順番だけです。ノートに案を書く、家族に話す、ごっこで試す。そのどれもが、立派な会社づくりの一部です。
この図面を閉じる前に
今日の宿題は、ノートに三行だけ書くことです。何を作るのか、誰に届けるのか、いま分からないことは何か。その三行が、家族や相談窓口に見せる最初の設計図になります。
この図面は、会社づくりの役に立ちましたか?
ありがとうございます。記録しました。
