品番 C-23 / 会社 作り方 運送
運送会社の作り方|許可と届出の違い、個人と会社の選び方、会社を作る設立の順番

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ドライバーとして働いてきた経験を活かして独立したい人や、荷物を運ぶ仕事を会社として始めたい人に向けた記事です。トラックと軽自動車のどちらで始めるか、個人と会社のどちらがよいかを、条文と国土交通省の案内で確かめられる範囲で整理しました。
- 事業の種類
- 許可と届出
- 車と車庫
- 個人と会社
- 安全の仕組み
01運送会社の作り方は、「運ぶもの」と「使う車」を決めるところから
運送会社の作り方を調べると、「許可」と「届出」という二つの言葉が混ざって出てきます。まず頭に置いておきたいのは、人を運ぶ事業と荷物を運ぶ事業は別の法律で動いていて、この記事が扱うのは荷物のほうだという点です。荷物を運ぶ事業を定めるのは貨物自動車運送事業法で、使う車の種類で三つに分かれます。

三つとは、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業です。一般貨物は、他人の需要に応じて有償で、トラックなどを使って荷物を運ぶ事業のうち、特定貨物以外のものです。特定貨物は、特定の者の需要に応じて運ぶ事業です。貨物軽自動車運送事業は、三輪以上の軽自動車と二輪の自動車を使って荷物を運ぶ事業を指します。
一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
— 貨物自動車運送事業法 第3条(e-Gov 法令検索、2026年10月23日確認)
条文を読むと、一般貨物は許可制、軽貨物は届出制という違いがはっきり出ます。会社を作る設立の前に、どちらの車で始めるかを決めておくと、あとの準備が変わります。本記事の内容は2026年10月時点の条文と国土交通省の案内にもとづいており、制度は改正されることがあります。

02運送会社設立に必要な資格は?――設立に資格は要らず、事業の側に名前がある
「運送会社設立に必要な資格」を探している人は多いのですが、会社を作る設立の手続き自体に、運送業の資格は求められません。株式会社でも合同会社でも、目的に運送を書いて設立することはできます。資格や許可が絡むのは、実際に荷物を運んで運賃を受け取る事業を始める段階です。

一般貨物自動車運送事業の許可は、国土交通大臣に申請します。国土交通省の案内には、経営許可申請書の様式が並んでいます。軽貨物のほうは、営業所を置く地域の運輸支局に届け出る形です。どちらの場合も、会社の登記簿に載る本店の住所と、事業の営業所は別の概念として扱われます。
会社を作る前に、運送会社の作り方として三つの確認をしてください。一つ目は運ぶ荷物と相手、二つ目は使う車の種類と台数、三つ目は営業所と車を置く場所です。これらが決まると、許可か届出かが自然に決まります。細かな分かれ方は、次の記事にまとめています。
運送の仕事で独立する人は、運転の技術があるかどうかに目が向きがちですが、事業としては営業所・車庫・人・資金の計画が問われます。技術と、事業の計画は別の部品だと考えておくと、準備の抜けが減ります。
03一般貨物(緑ナンバー)の許可は、計画・人・資金・欠格の4点で見られる
一般貨物の許可は、条文で基準が示されています。事業の計画が過労運転の防止や事業用自動車の安全性など輸送の安全を確保するため適切であること。事業用自動車の数や車庫の規模など、国土交通省令の事項について継続して遂行するのに適切な計画を持つこと。そして、事業を自ら適確に継続して遂行するに足る経済的基礎などの能力があること。この三つが骨組みです。

許可をしてはならない場合も定められています。たとえば、一年以上の拘禁刑に処せられて、その執行を終わってから五年を経過しない人は許可を受けられません。許可を取り消されて五年を経過しない人も同様です。法人の場合は、役員の経歴も関係します。会社を作る設立に関わる全員が、自分の経歴を事前に点検するのが安全です。
関東運輸局の処理方針(2019年11月付の文書)には、営業所ごとの事業用自動車を種別ごとに5両以上とすること、車庫の境界や車両同士の間隔を50センチメートル以上確保することなど、具体的な基準が並びます。資金計画では、所要資金を車両費・建物費・土地費・保険料・各種税・運転資金の合計として見積もり、その全額以上の自己資金が申請日以降許可日までの間、常時確保されていることを求めています。数字は文書の日付が古く、地域や時期で変わる可能性があるため、申請時は最新の案内で確認してください。
法律・規則で決まっていること
- 一般貨物は国土交通大臣の許可が要る(貨物自動車運送事業法 第3条)
- 許可の基準に計画・経済的基礎などが含まれる(同法 第6条)
- 許可をしてはならない場合が決まっている(同法 第5条)
好みや戦略で決めること
- 会社の名前とロゴ
- 株式会社か合同会社か
- 荷主の開拓の順序
- 設立の日をいつにするか
審査の流れについては、近畿運輸局の手順のページに、法令試験と書類の審査を行うと書かれています。処理方針にも、申請者や法人の役員が事業の遂行に必要な法令の知識を持ち、法令を守ることが求められると記されています。つまり、運送の資格という一枚の証明書ではなく、法令の知識を確かめられる場面が審査の中にあります。受験の日程や申請から許可までの期間は地域と時期で変わるため、ここでは断定しません。
申請書類の作成や提出の代理は行政書士の業務で、当サイトは行いません。運送会社の作り方で書類づくりを人に任せる場合でも、内容を理解するのは申請する自分です。まずは運輸支局に事前相談の窓口があるかを確かめるとよいでしょう。
04軽貨物で運送会社を作る――許可ではなく、届出で始められる事業
軽自動車やバイクで荷物を運ぶ貨物軽自動車運送事業は、許可ではなく届出です。法律は、事業を経営しようとする者に、営業所の名称と位置、事業用自動車の概要などを国土交通大臣に届け出ることを求めています。届け出たあとで内容を変えたいときも、同じく届け出る決まりです。

軽貨物運送業を始めるには運輸支局長(運輸監理部長)への届出が必要です。
国土交通省 近畿運輸局「軽貨物運送業の内容と手続方法」(2026年10月23日確認)
届出は許可よりも手続きが軽いと言われますが、「届けるだけ」ではありません。営業所や車庫、車の用意に加えて、安全の仕組みも整える必要があります。会社を作る設立の手続きとは別に、運輸支局での届出と、車の登録を行う窓口での手続きが必要になるため、順番と日程の見通しを立ててから動きましょう。
登記簿の本店と、届け出る営業所を同じ住所にするかどうかは、貸主の承諾や車庫の確保との関係で決まります。自宅の駐車場を車庫にする場合は、使える根拠も確かめる必要があります。くわしい手順の名前は、次の記事で整理しました。
軽貨物で運送会社を作る|貨物軽自動車運送事業の届出の入口
05運送業の個人事業主と会社――軽貨物なら個人でも始められる
「運送会社 起業 個人」「運送業 個人事業主」という検索語があるように、会社を作らずに個人で始めたい人は多いようです。軽貨物は届出で足りるため、個人でも届出ができます。法律は、事業を経営しようとする者としか書いておらず、法人であることを求めていません。

大事なのは、個人でも安全の義務が軽くなるわけではない点です。国土交通省のリーフレットは、一人で事業を行っている場合でも、自ら安全対策を実施する必要があると明記しています。個人事業だから点呼や記録が要らない、ということにはなりません。
一人で事業を行っている場合でも、自ら安全対策を実施する必要があります。
— 国土交通省「貨物軽自動車運送事業者の安全対策が強化されました」(2026年10月23日確認)
一般貨物は事情が違い、許可が要るうえ、営業所ごとに複数の車両、車庫、運行管理の体制を整える必要があります。個人から始めるなら軽貨物、取引先の求めや事業の規模に応じて会社にする、という二段階の作り方もあります。会社を作る設立を先にするか、届出を先にするかは、荷主との契約の形や名義にもよるため、先に取引の見通しを書き出してから決めましょう。
軽貨物で個人として届け出たあとに会社を作る設立をした場合は、名義が個人から法人に変わります。事業の全部を譲渡したときには、遅滞なく届け出る決まりが条文にあります。運送会社の作り方を二段階にするなら、切り替えの時期に届出が要るかどうかを運輸支局へ早めに聞いておくと安心です。
個人から法人への切り替えや税金の比較は、別の専門サイトの担当です。ここでは、届出の名義が変わるときに運輸支局へ届け出る必要が生じうる点だけを覚えておいてください。
06運送会社の立ち上げに要るお金――何を数えれば「所要資金」になるのか
運送会社の立ち上げ費用は、検索すると数百万円から数千万円まで、記事によって幅があります。出所の確かな統計を原文で確かめていないため、この記事では具体的な金額を挙げません。幅が出る理由は、一般貨物か軽貨物か、車を買うかリースか、営業所を借りるかによって前提が違うからです。

数え方の型だけは、関東運輸局の処理方針に書かれています。一般貨物の許可で求められる所要資金は、車両費、建物費、土地費、保険料、各種税、運転資金の合計です。運転資金は、人件費や燃料油脂費、修繕費などの六か月分と定められています。つまり、費用を考えるときは「買う費用」だけでなく、「営業を始めてからの半年分」まで含める必要があります。
| 項目 | 何を見積もるか | 前提を揃える点 |
|---|---|---|
| 車両費 | 車の購入またはリースの費用 | 台数と新車か中古か |
| 建物・土地 | 営業所と車庫の取得または賃借 | 自宅か借りた場所か |
| 保険・税 | 自賠責・任意保険と税金 | 一年分で見積もる |
| 運転資金 | 人件費・燃料・修繕など | 半年分を見込む |
設立の費用そのものは、別の専門サイトの担当領域です。軽貨物の場合は、一般貨物のように所要資金の基準が条文で示されているわけではなく、車と営業所、安全対策の準備が中心になります。どちらでも、見積もりは項目別に分けて、前提を揃えてから比べてください。
07運送業は儲かる?――収入の数字を見る前に確かめること
「運送業 独立 儲かる」「運送会社 経営者 年収」といった検索語は、将来の見通しを知りたい気持ちの表れでしょう。ただ、この記事では収入の金額や割合は書きません。公的な統計の原文を確かめられておらず、出所の分からない数字は読む人の判断を狂わせるからです。

数字を見るときは、三つの点を確かめてください。一つ目は、売上なのか、経費を引いた手取りなのか。二つ目は、一般貨物か軽貨物か、荷主と直接契約か仲介を挟むかという事業の形。三つ目は、燃料の価格や契約の条件など、その数字が出た時期の前提です。前提が違う数字を自分の計画に当てはめると、ずれが生じます。
体験談の読み方も同じです。成功した話は目立ちますが、語り手がどの車でどの荷主と取引し、どのくらいの稼働で、費用を何から差し引いたのかが書かれていないなら、参考程度にとどめましょう。自分の見積もりで確かめられる数字を作ることが、一番の備えです。
ひとこと 自分で作る数字
「一日に運べる件数」「一件あたりの運賃」「車の維持費」「燃料代」を、自分の想定で書き出してみましょう。数字の出所が自分の見積もりなら、前提も自分で説明できます。
08営業を始めたあとも続く安全の仕組み――管理者・記録・利用運送
届出や許可を終えたら、運送会社の作り方はひと段落しますが、運ぶ仕事は始まったばかりです。国土交通省のリーフレットによると、令和7年4月から、貨物軽自動車安全管理者は選任前に講習を受け、選任後も2年ごとに定期講習を受ける決まりになりました。バイク便を除くと書かれており、事業の形によって対象が違います。講習は、国土交通大臣の登録を受けた講習機関で受けます。

運転者に対する指導監督や、乗務の前後の点呼、勤務時間の管理といった項目も、リーフレットに並んでいます。これらは設立の登記では見えない部分ですが、事業を続けるうえでの日常の作業になります。会社を作るときに、誰が管理者になり、点呼や記録をどう残すかまで決めておくと、始めてからの混乱が減ります。
自分で運ばず、他の運送事業者に運んでもらう計画があるなら、別の確認が要ります。他者の運送依頼に応じて、自分が責任を負って、運賃を受け取り、他の事業者の運送を利用する形は、貨物利用運送事業という別の制度で扱われます。近畿運輸局が案内を出しており、一般貨物や軽貨物の手続きとは別の確認になります。
運送約款(荷物を引き受ける契約の決まり)も、荷主との間でトラブルを避けるための部品です。標準の約款が国土交通省から示されているので、自社の約款を作るか標準を使うかを窓口で確かめましょう。
09まとめ――運送会社の作り方は、車の種類・営業所・人・資金の順に確かめる
運送会社の作り方を整理すると、確かめる順番は、使う車の種類、営業所と車庫の場所、人と管理体制、資金の見積もりです。車が軽自動車や二輪なら届出、それ以外のトラックなら許可という大きな分かれ目があり、会社を作る設立はその手続きの前後に位置づけられます。この記事は2026年10月23日時点の条文と公式の案内で確かめたものです。

許可の手順は、運輸局が流れ図を公開しています。申請の前後で、最新の手続きの順番を確認してください。制度は変わるため、最終的には所管の運輸支局の案内が基準になります。
許認可が要る仕事は、運送のほかにもあります。不動産・建設・警備のカテゴリーも並べておきます。事業を決めかねているときは、入口の名前を見比べてみてください。
この図面を閉じる前に
運ぶ仕事で独立するなら、最初に決めるのは社名ではなく、何を何で運ぶかです。それが決まれば、許可か届出か、必要な準備が見えてきます。迷ったら、書類を作る前に営業所を置く地域の運輸支局へ、運びたいものと使いたい車を持って相談に行ってみてください。
この図面は、会社づくりの役に立ちましたか?
ありがとうございます。記録しました。
