図番 C-23-150 / 運送
運送会社の作り方|運ぶものと車両で変わる許可と届出

この記事を読んでほしい人
運送会社を作る計画があり、許可と届出のどちらを調べるか迷っている方へ。会社の作り方のうち、自動車で運ぶ仕事の区分と営業の条件を整理します。主に荷物の運送を扱い、申請書の記入や個別審査の詳細は所管の手引へ案内します。
- 人か荷物か
- 運ぶ相手と対価
- 車両と施設
- 運行と契約
01まず、人を運ぶ事業か荷物を運ぶ事業かを分ける
運送会社の作り方を調べる前に、何を運ぶ仕事を想定しているかを書いてみましょう。日用品を届ける仕事、工場の製品を運ぶ仕事、観光客を乗せる仕事は、どれも移動に関わります。しかし、同じ手続きをすれば営業できるという関係ではありません。

人を運ぶことを旅客の運送、荷物を運ぶことを貨物の運送と呼びます。関東運輸局の道路運送法の案内でも、旅客自動車運送事業と貨物自動車運送事業を分けて説明しています。会社を作る準備では、車を用意することより先に、扱う事業の区分を確かめます。
たとえば、人を運ぶ事業には乗合、貸切、乗用などの区分があり、路線バスや観光バス、タクシーなどで契約の形や使う車両が違います。ここで紹介する荷物の運送の許可や届出を、そのまま人を乗せる事業に使えると考えないようにしてください。
会社の設立時に「運送業」とだけ説明すると、相談先が事業を特定できないことがあります。人と荷物のどちらを運ぶのか、誰から依頼を受けるのか、代金をどう受け取るのか、使用する車は何かを加えて説明すると、確認する制度が分かりやすくなります。

この記事では主に、荷物を自動車で運ぶ会社の作り方を見ていきます。旅客の事業を含む構想がある方は、その部分を分けて運輸局へ相談してください。設立する会社が複数のサービスを提供する場合でも、営業の条件を一つの制度だけで済ませられるとは限りません。
02誰の需要に応え、何の対価を受け取るかを確認する
貨物自動車運送事業法は、他人の需要に応じ、有償で自動車を使って貨物を運ぶ事業について定めています。有償は、対価を得て行うことです。会社を作る際には、車に荷物を積むという外形だけではなく、どのような取引の中で運ぶのかを説明します。

自社の商品を自社の必要のために配送することと、他の人から荷物を預かり、運送の対価を受け取ることは、同じ事情ではありません。運送会社の作り方を検討するときは、予定している契約の中で自社が引き受ける役割を整理してください。
ただし、請求書で運賃を別の名前にしたり、サービス全体の料金に含めたりすれば、当然に無償になるという判断はできません。運ぶ仕事とお金の関係が不明な場合は、契約や料金の仕組みを具体的に伝え、所管の窓口へ確かめます。この記事だけで個別の事業に当たるかを判定するものではありません。
同法には、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業という区分があります。特定貨物は、特定の者の需要に応じる事業として定められていますが、相手が決まっていることを理由に許可が不要になるわけではありません。第35条には特定貨物の許可についての規定があります。
設立した会社の取引先が当初一社だけになる予定でも、自分で制度の区分を決め付けないでください。今後どんな相手からの依頼を受けるか、運送の契約をどのように結ぶかも含めて説明します。営業計画の作り方として、現在の予定と将来の希望を分けて書くと整理できます。
会社を作るための相談に、完成した事業計画が必ず必要という意味ではありません。分かっている内容と未定の内容を区別しておくことが大切です。運ぶ荷物の名前だけでは確認しきれない部分があると知り、契約の関係も準備しましょう。
03普通トラックなどで荷物を運ぶ一般貨物は、許可を確認する
一般貨物自動車運送事業は、他人の依頼に応じて対価を受け取り、普通トラックなどを使って荷物を運ぶ事業です。近畿運輸局の案内では、小型貨物車や普通貨物車、冷凍食品や石油類を運ぶ特種車などを例に挙げています。運送会社の作り方では、車の通称だけでなく実際の区分を調べます。

一般貨物自動車運送事業を始めるには許可が必要です。近畿運輸局は、同局の管内では営業所を置く府県の運輸支局等へ申請書を提出し、審査を受けると案内しています。会社の設立が済んだことや、代表者が運転免許を持っていることだけで、会社の営業許可を得たことにはなりません。
運転免許はその人が車両を運転するための資格、事業の許可は運送を営業として行う側に関する手続きです。どちらを確認しているかを分けてください。会社を作る際に運転経験の豊富な人が集まっていても、それだけで許可に必要な条件がすべて整うとは限りません。
同局の案内は、許可申請の後にも、車両の登録や管理者の選任、事業開始前の確認などがあることを示しています。許可書を受け取ったという情報だけで、何の準備も残っていないと考えないことが大切です。具体的な進め方は、自社を担当する運輸局・運輸支局の案内に合わせます。
設立準備の資料の作り方としては、「会社の情報」「運転する人の情報」「運送事業の準備」を分けておくと見落としを減らせます。まだ車両が未定、営業所を探している途中などの状態は、そのまま窓口へ伝えます。用意済みと仮定した書類を先に作らないようにしましょう。
運送会社の作り方を調べる際、他地域の事例に書かれた提出先や所要期間を全国共通のものと扱わないでください。申請先や審査の内容に対応する現行の情報で確認し、取引先に営業開始を約束する前に、自社の準備がどこまで整っているかを把握します。
04軽自動車で運ぶ場合は、貨物軽自動車運送事業の届出が入口
軽貨物という呼び方で知られる貨物軽自動車運送事業は、軽自動車などを使って他人の荷物を有償で運ぶ事業です。ここでは四輪の軽自動車を使う計画を中心に考えます。近畿運輸局は、軽トラックだけでなく軽乗用車を使う場合も案内しています。

同局は、事業開始に先立ち、営業所を置く府県の運輸支局等への届出が必要と説明しています。一般貨物の許可申請と同じ手続きではありませんが、車が小さいから連絡なしで営業してよいわけでもありません。会社を作る際は、予定している車両を示して届出の対象を確認します。
届出という言葉を、何も準備せず書類を一枚渡せば終わりという意味に読まないようにしましょう。近畿運輸局の概要には、車庫、車両、運行の管理体制、保険なども挙げられています。軽貨物の会社の作り方にも、営業の拠点と安全に運ぶ体制の検討が必要です。
個人が所有している車を設立後の会社で使いたい場合にも、どの事業者のどの車として使用するのかを整理します。自家用として使っていたときの状態を、そのまま営業の準備が済んだ状態と扱わないでください。車両の手続きは、届出の窓口の案内に沿って確認します。
| 検討していること | 設立準備で確かめる点 |
|---|---|
| 使用する車 | 軽自動車としての種類や用途、手続き |
| 営業所と車庫 | 所在地、使う根拠、車両を収容できる状態 |
| 仕事の引受け | 会社が受ける運送の内容と契約 |
| 安全対策 | 担当する人、講習、毎日の実施事項 |
軽貨物の作り方を紹介する古い記事では、現在の安全対策が書かれていないことがあります。会社を作る計画が小規模でも、最新の確認を省かないでください。次の安全管理の節でも触れますが、新しく事業を始める人は、既存事業者向けの取扱いとの違いにも注意が必要です。
05営業所・車庫・車両・人員は、セットで要件を調べる
一般貨物の許可について、関東運輸局の基準には、営業所、車両数、事業用自動車、車庫、休憩・睡眠施設、運行管理体制などの項目があります。運送会社の作り方では、車を何台買うかだけに注目せず、どの場所で誰が運営するかと合わせて考えます。

営業所や車庫については、使う権利の裏付けや関係法令との適合などが確認されます。使う権利の裏付けとは、自分で所有する、借りるなど、その場所を利用できる根拠のことです。設立する会社が住所を登録できることと、運送事業の営業所や車庫として条件を満たすことを混同しないでください。
車庫は、予定する車両が収まるかだけでなく、車両の出入りや前面の道路との関係も確認対象です。地図で空き地を見つけただけでは、事業用の車庫として使えるとは判断できません。借りる計画を立てる際には、車の大きさや台数、土地の利用条件をそろえて相談します。
人員の面では、運転する人に加え、運行や整備を管理する体制を考えます。運行管理は安全な運行のために人や勤務などを管理すること、整備の管理は車両の点検や整備に関する管理です。それぞれの役割を、運転が得意な人に任せれば足りると決めないようにします。

同局の基準には資金計画や損害賠償能力の項目もあります。会社を作るための費用だけを用意して、車両や施設を使い続ける資金まで足りていると考えないことが大切です。設立時の資本金の金額と、運送事業の計画で必要な資金の裏付けは分けて確認します。
ここで挙げたのは要件の名前と確認対象です。台数や施設の細かな数値は、事業の種類や例外、地域の取扱いも踏まえて現行の基準で確認してください。計画の作り方として、未確認の条件を先に洗い出し、車両購入や賃貸契約の判断材料にしましょう。
06軽貨物でも、安全を管理する仕組みを用意する
運送会社の作り方を考えるうえで、安全管理は営業を始めた後に余裕があれば取り組む項目ではありません。国土交通省は、貨物軽自動車運送事業者の安全対策を2025年4月から強化しています。同省のリーフレットは、一人で事業を行っている場合も、自ら安全対策を実施する必要があると説明しています。

四輪の軽自動車で貨物軽自動車運送事業を行う場合には、営業所ごとに貨物軽自動車安全管理者を選任する仕組みがあります。この管理者は、必要な安全対策を確実に行うための担当者です。講習の受講と選任の届出が関わるため、名前だけを決めれば済むものではありません。
同リーフレットには、対象となる運転者への指導や適性診断、業務の記録、事故の記録や報告なども示されています。適性診断は、運転の特性などを把握して安全運転に役立てるための診断です。車両の種類などによって各対策の対象は異なるので、自社に必要な項目を確認します。
会社を作るときに特に気を付けたいのは、既存事業者の猶予期間を、新規事業者にも使えると思わないことです。2025年3月末までに経営届出をした事業者に設けられている一部の猶予は、それ以降に新しく届出をする事業者と同じ扱いではありません。設立した会社でいつ届出をするのかを伝えて確認してください。
法律・規則で決まっていること
- 事業に対応する許可や届出、安全対策を確認して実施する
- 施設や人員について適用される条件を満たす
好みや戦略で決めること
- 配送サービスの紹介方法や得意な分野を考える
- 社内で確認結果を共有する道具を選ぶ
安全管理の作り方として、講習や届出の準備と、日々続ける確認を分けて担当を決める方法があります。法令上必要なことと、記録を扱いやすくするための社内の工夫を分けてください。運送会社を設立する準備では、売上の見込みと同時に、安全に仕事を続ける体制を考えましょう。
07他社に運んでもらう計画なら、貨物利用運送も確認する
自社で車を持たず、他社のトラックや船などで荷物を運ぶ計画にも、別の制度が関わることがあります。貨物利用運送は、他者の需要に応じ、自ら運送の責任を負い、他の運送事業者が行う運送を利用する事業です。会社の作り方を調べるときに、車両を所有しないから運送の手続きと無関係と決めないようにします。

近畿運輸局は、運賃や料金を受け取り、トラック、船舶、航空、鉄道などの実運送を利用する形を説明しています。実運送は、実際に輸送手段を使って運ぶ側の運送です。荷主との契約で誰が運送の責任を負うかと、実際に誰が運ぶかを分けて書くと、自社の役割が見えやすくなります。
利用運送には第一種の登録や第二種の許可などの区分があります。また、既にトラックの実運送事業を行う者が他のトラック事業者の運送を利用する場合には、事業計画に関する手続きもあります。どの会社も同じ登録だけで足りるという説明ではありません。
一方、同局は貨物軽自動車運送事業者だけを利用する貨物運送については、この利用運送の法規制の対象外と説明しています。委託先が誰かによって確認が変わるため、配送を他社へ頼むという言葉だけで分類しないでください。別の法令上の義務までなくなるという意味ではありません。
運送会社の作り方として、自社が営業窓口だけを担う構想でも、取引の関係を図にして相談します。単なる紹介なのか、自社が運送契約の当事者になるのかを曖昧にしたまま、設立後の広告だけを先に作らないようにしましょう。何を引き受ける会社なのかが、制度を確認する出発点になります。
08まとめ:車両を決める前に、仕事と営業の条件を対応させる
運送会社の作り方は、荷物か人か、他人のための有償の運送か、何の車両を使うか、自社がどんな契約を引き受けるかを整理するところから考えます。設立した会社で一般貨物を営むのか、軽貨物を営むのかによって、許可や届出、安全管理の確認が変わります。

関東運輸局の「トラック事業を始めるには」では、一般貨物の基準や申請、軽貨物の経営届出、安全対策などの案内が分かれています。営業所の所在地を基に担当窓口を調べ、今回の事業に対応する手引を選んでください。会社を作るために以前保存した情報も、現在の案内と照らし合わせます。
相談では、未定のことを隠さず、車両や施設、人員、契約の計画を具体的に説明します。許認可申請書類の作成や代理を依頼する場合は行政書士などへ相談してください。当サイトが許可申請や届出を代行するものではありません。
建設業では営業所や契約に応じた許可の区分を確認する
警備業で認定と人員の条件を調べる入口
この図面を閉じる前に
予定する仕事を一つ選び、依頼者、運ぶもの、使う車、運送の責任を負う人を紙に書いてみましょう。会社を作る計画が具体的になるほど、どの制度と窓口を確認するかを整理しやすくなります。
この図面は、会社づくりの役に立ちましたか?
ありがとうございます。記録しました。
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
掲載は検索で見つかった順に関連の近いものを並べたもので、順番は優劣を示しません。各サイトの内容は運営者の責任で公開されているものです。最新の情報は各サイトでご確認ください。
近畿運輸局 一般貨物の新規許可手順
一般貨物自動車運送事業の新規許可申請の手順を案内
wwwtb.mlit.go.jp- 行政書士法人シグマ 軽貨物運送会社
- 軽貨物運送会社を設立して届出をする流れを説明
- sigma-office.jp
鮎澤パートナーズ 緑ナンバーと黒ナンバー
勝浦行政書士事務所 運送業の新規許可
行政書士に依頼してから許可取得までの流れを説明
| サイト | CTC行政書士法人 許可手続きの流れ |
|---|---|
| 内容 | 一般貨物自動車運送業の許可手続きの流れを説明 |
運送業で会社設立するときの許可要件と軽貨物との違いを解説
- 一般貨物の新規許可の要件と手続きを説明したページ
ツナグ行政書士事務所 黒ナンバー
黒ナンバー取得に必要な届出と書類を説明した記事
許認可.net 一般貨物自動車運送事業
- WAN-Sign ブログ会社設立の手順と費用の内訳をまとめて解説
- 日本弁理士会商標などに関する弁理士の業務を法令に沿って紹介
- 円満相続税理士法人合同会社を自分で安く作る手順を5ステップで紹介
- TOKYO創業ステーション会社設立の基礎知識と設立までの流れ・手続を解説
- 会社設立のミチシルベ会社の設立と個人事業主の違い・判断基準を解説
- 会社設立.co.jp会社設立にかかる期間と最短で設立する方法を解説
- 西井大輔税理士・公認会計士事務所株式会社の作り方と設立の流れ・必要書類を解説
- MONEY PLUS個人が法人化するメリットとデメリットを整理