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会社の作り方工房図番 KTK ・ はじめての会社の組み立て説明書

図番 B-15-125 / 組織図

会社の組織図の作り方|ひとり会社から描き始める

会社の組織図の作り方|ひとり会社から描き始める

この記事を読んでほしい人

ひとりで会社を作る方や、設立後に人を増やす予定の方へ。組織図の作り方を、仕事の整理、担当者、報告先、公開する情報、変更時の管理に分けて考えます。

この記事で作るもの現在の担当と報告先を、人数の誤解なく伝えられる組織図
使う部品

  • 仕事の一覧
  • 担当する人
  • 線の意味
  • 公開する範囲

01組織図を見た人に、何が分かればよいかを決める

組織図は、会社の中の人や役割の関係を図にしたものです。Googleのグラフ案内でも、会社やグループのメンバー間の関係を示す図として紹介されています。会社を作る際には、立派な部署名を並べることより、誰が何を担当しているかが分かることを目指します。

最初に、読む人と伝える関係を決める。会社の大きさを見せるためだけの図にしない
最初に、読む人と伝える関係を決める

組織図の作り方は、読む人によって変わります。社内で使うなら、困ったときに誰へ相談するか、作業の結果を誰へ報告するかが大切です。取引先へ渡すなら、どの仕事を会社で受け持ち、どこが窓口になるかを説明する情報が中心になります。

設立直後の少人数の会社で、社内用と社外用の情報を一枚へ詰め込むと、目的が曖昧になります。個人の連絡先まで外へ出す必要があるか、社内の細かい分担を相手が知る必要があるかを考えてください。最初の一枚は、使う場面を決めてから作ります。

読む人 図で伝えたいこと
現在の担当者 自分の役割と報告する相手
新しく入る人 どの仕事を誰へ相談するか
取引先 会社の担当分野と問い合わせ窓口
経営する人 一人に集中している役割や未担当の仕事

現在の組織を示す図と、将来の採用を考えるための図も分けます。会社を作る人の構想として営業部や管理部を描くことはできますが、今その部署や人員が存在するようには見せないでください。「現状」「将来案」などの区別を付け、設立時点での事実と計画を混ぜないようにします。

たとえば新しい担当者が入る前なら、その人が最初に相談する相手を図から探せるかを確認します。取引先向けなら、問い合わせ先が分かるかを確かめます。こうした使い道を一つ決めておくと、不要な肩書や説明を足し続けることを防げます。

組織図の作り方を相談するときも、何を伝える図かを先に説明します。色や図形の好みから話し始めるより、読み手が迷っていることを共有したほうが、必要な情報を選びやすくなります。

02ひとり会社は、一人の人と兼任する仕事を分けて描く

ひとりで会社を作る場合でも、営業、商品やサービスの提供、お金の管理、情報管理などの仕事があります。組織図の作り方では、先にこれらの仕事を書き出し、現在は誰が担当しているかを添えます。人が増えるまで役割の整理ができない、ということではありません。

仕事の箱が複数あっても、担当者は一人の場合がある。人数と役割の数を区別する
仕事の箱が複数あっても、担当者は一人の場合がある

たとえば架空の一人会社で、代表者が営業と制作と経理を兼ねているとします。仕事を三つの箱に分けるなら、それぞれに「代表者が兼任」と書く方法があります。これは三人の担当者がいる図ではなく、一人が持つ役割を整理した図です。読み手が人数を取り違えない説明を付けてください。

設立時に外部へ頼む仕事がある場合は、その仕事も一覧へ加えます。ただし、外部の協力者を自社の従業員と同じ見せ方にしないようにします。会社が担当する判断と、外へ依頼する作業を区別し、契約していない協力先を確定した体制として載せないことも大切です。

IPAの情報セキュリティ対策ガイドラインは、経営者が責任者や担当者に対策の検討と実行を指示する考え方を示しています。これは情報管理の指針ですが、仕事を整理する際にも、作業をする役割と判断する役割を分けて考える参考になります。部署の名前だけで責任を明確にしたつもりにならないでください。

架空の一人会社で代表者が営業、制作、経理を兼任する例
図01 一人が兼ねる仕事を整理する架空例

会社を作るときの一覧に、まだ担当が決まっていない仕事が見つかることもあります。その場合は空欄を隠すために人の名前を入れず、未決定として残します。組織図の作り方を通じて、設立後に自分が続けることと、次に誰かへ渡す仕事を考えられます。

03法定の役職と、営業・経理などの社内の担当を区別する

会社の組織図の作り方では、取締役などの法律上の役職と、営業や経理などの日々の仕事を分けます。会社法326条は、株式会社に一人又は二人以上の取締役を置くことを定めていますが、必要な機関やその条件は会社の形に応じて別に確認する必要があります。

法律上の役職と、日々の仕事の担当を混同しない。役割の箱を描くだけで役員に就任するわけではない
法律上の役職と、日々の仕事の担当を混同しない

組織図に「取締役」と書くだけで就任の手続が済むわけではありません。また、「経理担当」という仕事の欄を設けることと、その人を役員にすることも同じではありません。設立時に決めた正式な役職と、社内で使う担当名を照合してから図へ載せます。

ひとりで会社を作る人が複数の業務を担当する場合も、正式な役職が業務の数だけ増えるわけではありません。図の中では、役職を示す欄と、兼ねている業務の説明を分けると読みやすくなります。設立直後の図に、実在しない管理職や部署を飾りとして加えないようにします。

法律・規則で決まっていること

  • 法律上の役職や必要な機関は、会社の形と適用条件を確認する
  • 図への記載を、役員の選任など必要な手続の代わりにしない

好みや戦略で決めること

  • 社内の仕事をどのまとまりで見せるかを考える
  • 役割・担当者・兼務を読み分けられる表記にする

社内で使う「代表」「責任者」といった言葉も、誰が何を判断するのかが分かるようにします。肩書を上に置いたから、すべての契約や支払いの権限まで説明できたと考えないでください。判断できる範囲や承認の手順は、必要に応じて別の社内ルールへつなげます。

組織図の作り方だけで、機関の設置や役員の変更まで判断することは避けます。設立時の正式な役職に疑問がある場合は、会社の基本書類や所管の案内を確かめ、必要に応じて司法書士などへ確認します。この図では、確認できた役職と実際の業務を正確に対応させることに集中しましょう。

担当者の判断範囲を社内ルールへつなげる

04報告する線と相談する線に、読み取れる意味を付ける

箱を並べたら、誰から誰へ報告するかを線で示します。会社を作る人が頭の中で分かっていても、図を初めて見る人が同じように読めるとは限りません。組織図の作り方では、線が指示や報告の経路なのか、仕事上の相談関係なのかを先に決めます。

線の種類と意味を、図の中で説明する。上下に並べるだけで関係を伝えたつもりにしない
線の種類と意味を、図の中で説明する

たとえば「実線は通常の報告先、点線は業務上の相談先」と説明を付ける方法があります。これは描き方の一例で、どの会社でも点線が同じ意味を持つということではありません。線の意味を説明する欄を凡例といいます。設立後に共有する図には、読み方が分かる短い凡例を添えます。

MicrosoftのSmartArtの案内には、組織図の箱を追加したり、線を実線から点線へ変えたりする方法があります。ただし、線の見た目を変えるだけで、会社の承認手順や指示する権限が自動的に決まるわけではありません。組織図の作り方では、実態を確かめてから図の表現を選んでください。

設立した会社で複数の人が同じ担当へ依頼する場合、何でも全員から直接指示する図にすると、優先順位が分からなくなることがあります。誰が仕事の順番を調整するか、困ったときに誰へ戻すかを話し合います。図だけで表しにくい内容は、別の説明を付ける方法もあります。

外部の協力者との連絡を描くときは、自社内の指示や報告と区別します。依頼内容や窓口を説明する線なのかを明記し、契約上の関係と違う見せ方にしないでください。会社を作る際の構想図から外部向けの図へ移すときには、特に関係者との確認が必要です。

完成前には、線を一本ずつたどって読みます。報告先が途中で途切れる、別の担当を飛び越えて見える、同じ種類の線が場所によって違う意味を持つといった点を見直します。設立直後の小さな図なら、読み方を説明しながら全体を確認しやすいでしょう。

05担当者と報告先の一覧を作り、図の元データにする

組織図の作り方で、箱を一つずつ描きながら名前を思い出していくと、抜けや表記の違いが生じやすくなります。先に担当者、役割、報告先、兼務の有無を一覧にしましょう。会社を作る時点の少人数の一覧でも、後から人が増えたときの確認元になります。

先に一覧をそろえてから、箱と線へ置き換える。図を直すたびに情報を探し直さない
先に一覧をそろえてから、箱と線へ置き換える

Googleスプレッドシートの組織図では、一列目にメンバー名、二列目に管理者など関係先の名前を入力し、任意の三列目にメモを入れる方法が案内されています。これは同機能のデータ形式です。使うソフトごとに入力方法は違うため、どのツールにも同じ列をそのまま渡せるとは限りません。

同じ名前の人や、似た部署名がある場合は、取り違えない方法を決めます。人員を表す一覧と役割を表す一覧を混ぜて、同じ人が複数人いるように集計しないでください。設立時の兼務は、担当者の重複入力だけで表すのではなく、何を兼ねているのか説明を添えます。

元の一覧で確認する欄 確認したいこと
担当者・役割の名称 人を示す行か、仕事を示す行か
報告する相手 名称が一致し、実際の関係と合うか
兼務や外部委託の補足 人数や所属を誤解させないか
基準となる日 いつの体制を示しているか

図を生成したら、元の一覧と見比べます。入力漏れで人が消えていないか、同名のため別の上司につながっていないか、兼務の説明が表示されているかを確認してください。組織図の作り方を自動化しても、元データが正しいかを人が確認する必要は残ります。

一覧を作った日と、体制が実際に変わる日は同じとは限りません。来月からの担当変更を先に描く場合は、適用する日を明示し、現在の図と区別します。まだ始まっていない役割へ問い合わせが集まらないよう、使い始める時点を関係者へ伝えます。

設立後に作図を別の担当へ渡す予定なら、編集できる元ファイルも保管します。画像やPDFだけを残すと、変更時に最初から描き直すことがあります。どの一覧からどの図を作ったかを、ファイル名や管理メモで対応させておきましょう。

06図の中の情報を絞り、実際に読む大きさで確認する

組織図の箱に、名前、役職、仕事内容、連絡先、経歴まで入れると、文字が小さくなります。MicrosoftのSmartArtの案内も、主要なポイントを図へ入れ、詳細は別のスライドや文書で説明する方法を勧めています。会社の組織図の作り方でも、図が担当する情報を絞ることが大切です。

役割と関係が読める文字量に絞る。文字を小さくして一枚へ押し込まない
役割と関係が読める文字量に絞る

設立直後の社内用なら、担当者と主な役割、報告先を中心に置き、細かい承認条件は社内ルールへ分ける方法があります。取引先向けなら、実務上の窓口が分かる程度に整理します。会社を作るときに用意した会社案内へ載せる場合も、組織図だけで全業務を説明しようとしないでください。

色を使い分ける場合は、色が見えなくても意味が分かるようにします。自社と外部、現状と計画などの違いは、文字でも表示します。組織図の作り方として色を増やしすぎると、重要な区別がかえって分かりにくくなることがあります。必要な違いだけに使いましょう。

組織図に載せる情報と補足資料へ分ける情報の例
図02 一枚の図と補足資料の役割を分ける

完成したら、実際に配る大きさで確かめます。画面上で拡大すれば読めても、紙やスマートフォンでは役職名が潰れる場合があります。設立後に使う場面を想定し、線と文字が重ならないか、箱の途中で文字が切れないか、上下のつながりが追えるかを確認します。

組織図の作り方を知らない人にも見てもらい、誰へ相談する図だと理解したかを聞くと、説明不足を見つけやすくなります。見栄えの感想だけでなく、読み取った関係が実際と合っているかを確認しましょう。

07社内用の図を、そのまま社外へ公開しない

社内用の組織図には、氏名や内線、担当者の補足などが含まれることがあります。それを会社のホームページへそのまま載せる前に、社外へ知らせる目的と情報の範囲を確認します。会社を作るときに、公開用と社内用のファイルを区別しておくと管理しやすくなります。

読む相手に必要な情報だけを載せる。個人の連絡先や内部情報を点検する
読む相手に必要な情報だけを載せる

個人情報保護委員会のガイドラインは、個人データの取扱いに関して担当者や範囲を限定する安全管理措置などを示しています。組織図に個人情報を載せる場合も、利用目的や公開に必要な確認・手続を検討します。氏名なら何でも自由に公開できる、逆にすべて一律に掲載禁止だという判断にはしないでください。

社外向けには、部署や役割、会社としての問い合わせ窓口だけで目的を果たせる場合があります。個人の携帯電話や私用メール、休職等に関する事情など、相手に伝える必要のない情報を入れないようにします。設立後に採用した人の情報も、掲載前に扱いを確認してください。

外部の協力者を載せる場合は、名称や関係の示し方を確認します。図に入れることで、相手が自社の従業員や役員だと誤解されないようにします。会社を作る際に相談しただけの相手を、継続した体制の一員として紹介しないことも大切です。

クラウド上で図を共有する場合は、ファイルの中身だけでなく共有設定も点検します。社内だけへ配ったつもりのリンクが、リンクを知る誰でも開ける設定になっていないかを確かめてください。組織図の作り方には、見せる相手と編集できる相手の設定まで含めて考えます。

公開する会社情報とホームページの構成を確認する

08まとめ:人や役割が変わったら、元の一覧と配布した図を更新する

会社の組織図の作り方は、目的を決め、仕事と担当者を整理し、関係を線で示すところから始めます。ひとり会社でも役割は複数ありますが、人数を誤解させない表記が必要です。設立時の正式な役職と日常業務を分け、現在の体制が伝わる図にしてください。

元の一覧だけでなく、配布先の図まで確認する。現在の体制と古い図を混在させない
元の一覧だけでなく、配布先の図まで確認する

元の表を直せば、すべての図が自動で更新されるとは限りません。MicrosoftのVisioの案内では、対象の作成方式において、データの更新だけでは箱の追加や削除が行われないと説明しています。利用するツールの更新方法を確認し、人が増減した後の形まで見直します。

変更点は図を描いた人だけで決めず、担当する本人や確認する責任者と照合します。図の線が変わることで、実際の相談先や仕事の受け渡しも変わるためです。古い版を記録として残す場合も、現在使うものと間違えない置き場所にしておきます。

会社を作る際に、更新担当と保管先も決めておきましょう。役割や報告先が変わったら、元データ、社内の配布版、外部の公開版を照合します。組織図の作り方を一度覚えて終わりにせず、設立後の実際の仕事に合う図へ直し続けることが大切です。

この図面を閉じる前に

まずは今ある仕事を書き出し、それぞれの担当と報告する相手を付けてみてください。兼務や未決定の役割を隠さず、読む人が実際の体制を理解できる組織図へ整えていきましょう。

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