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会社の作り方工房図番 KTK ・ はじめての会社の組み立て説明書

図番 C-20-136 / 飲食店

飲食店の会社の作り方|設立と保健所の営業許可の関係

飲食店の会社の作り方|設立と保健所の営業許可の関係

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飲食店の会社を作る予定の方や、設立準備と店舗の準備を並行している方へ。飲食店の会社の作り方を、会社・営業内容・場所・名義・衛生管理の部品に分けます。許可の細かな基準は、店舗を所管する窓口で確かめます。

この記事で作るもの会社の設立と店の営業開始を混同しない準備の見取り図
使う部品

  • 会社と営業
  • 食品と店舗
  • 営業者の名義
  • 人と衛生管理

01会社が成立することと、店で営業できることは別に確かめる

飲食店の会社の作り方では、会社という事業の主体を用意することと、その会社が店で料理を提供できる状態になることを分けて考えます。会社を作るための書類が整っても、店舗や衛生管理の確認が残っていれば、開店の準備まで終えたことにはなりません。

会社の設立だけで、店を開けるとは限らない。会社の準備と営業の準備を並べる
会社の設立だけで、店を開けるとは限らない

会社の情報を法務局の記録に載せる手続きを、登記といいます。会社法第49条は、株式会社が本店の所在地で設立の登記をすることによって成立すると定めています。ここで確認しているのは会社の成立です。飲食店の設備や食品の扱いについての営業許可を、この登記によって得るわけではありません。

飲食店の会社を作るときは、会社名、事業の内容、本店を置く場所、事業を進める人などを整理します。同時に、どこで、どのような食品を、どのような方法で提供するかを店舗の計画として用意します。会社の作り方と店の作り方は関係しますが、確認する相手や対象が違います。

会社の成立と店舗の営業と営業開始を分ける表
図01 二つの準備で確かめる対象

設立日と開店日を同じ日にしたい場合でも、先に宣伝の日付だけを確定しないようにします。設備の修正や追加の確認が必要になることも考え、保健所との相談や検査に関する見通しを確かめてください。全国の店が同じ日数で許可を受けられるわけではありません。

この記事で扱うのは、飲食店の会社を作る際に見落とさないための入口です。登記申請書の書き方や会社の種類の詳しい比較は別の論点になります。まず、会社の設立が済んだかと、店の営業を始められるかを、別々の確認欄で持つことから始めましょう。

02店の呼び方より先に、調理と販売の内容を書き出す

「カフェを作る」「食堂を開く」という説明だけでは、必要な許可の範囲を十分に確認できません。営業許可は、対象となる営業を行うために行政の許可を受けることです。飲食店の会社の作り方では、実際の調理や販売の内容を先に整理します。

何を、どこで調理し、どう渡すかを説明する。店名だけで許可の区分を決めない
何を、どこで調理し、どう渡すかを説明する

厚生労働省は、食品の営業について、許可が必要な業種と営業の届出の制度を案内しています。扱う食品や営業の実態によって確認する区分が変わります。「飲食店」という会社の事業名を書いたから、食品に関わるすべての仕事が一つの許可でできるとは考えないようにしてください。

会社を作る段階で、店内で食べてもらう料理、持ち帰りで渡すもの、別の場所で販売する予定の食品を並べます。どこで調理し、どの状態で保管し、いつ相手へ渡すかまで説明できると、保健所への相談が具体的になります。まだ予定が決まらない部分は、そのまま未確定として伝えましょう。

相談前に整理する項目 書き出す内容の例
食品 料理、菓子、包装して販売するもの
場所 調理する場所と販売・提供する場所
提供方法 店内で提供、持ち帰り、別の場所へ配送
将来の追加 開店後に増やす予定の品目や販売方法

設立後に売り方を増やす予定があるなら、最初の相談でその計画も伝えます。すぐに行わない事業まで一律に許可を取るという意味ではありません。後から設備や手続きの確認が必要になり得る点を、会社の計画の中で見失わないようにするためです。

飲食店の作り方では、メニューの魅力と制度上の区分を同じ判断にしないことが大切です。お客さま向けには分かりやすい料理名を使い、保健所には材料や作業の内容を説明します。料理の名前が似ていても、製造や販売の方法が同じとは限りません。

会社を作る際に作成したこの一覧は、開店後の変更時にも役立ちます。新しい販売方法を思い付いたら、当初の説明との違いを確認してください。許可と届出のどちらかを自分に都合よく選ぶのではなく、実際の営業内容に沿って窓口で確かめます。

03物件の工事を始める前に、図面で相談する

施設基準とは、営業の種類に応じて店舗の構造や設備に求められる基準です。飲食店の会社の作り方では、店の広さや見た目だけで物件を決めず、自分の営業内容に必要な設備を整えられるかも確かめます。

完成した内装を見せる前に、計画の図面を確認。調理場と店全体の使い方を伝える
完成した内装を見せる前に、計画の図面を確認

たとえば港区の保健所は、施設の工事着工前に、店全体と調理場などの詳細が分かる平面図を用意して相談するよう案内しています。設立の準備中でも、出店先の窓口へ計画段階の相談方法を確認しましょう。工事が終わってから基準に合わないと分かると、修正のための負担が増えます。

会社を作る人が料理の設備に詳しくない場合は、施工業者と保健所で別々の説明をしないよう、同じ図面と営業内容の一覧を使います。調理する場所、食品を置く場所、作業で使う水など、窓口が確認する点を説明できるようにします。設備の個数や寸法を、他店の例だけで決めないでください。

以前も飲食店だった物件を使う場合も、自分の会社が行う営業に合うかを改めて確認します。内装が残っていることと、今の計画で営業するための手続きが済んでいることは別です。設立後の会社の名義や、設備を変える範囲によって確認する内容が変わります。

港区の案内には、事業を譲り受ける場合、地位の承継の届出で手続きできる場合があることも示されています。既存の営業を引き継ぐなら、何でも新規申請になるとも、そのまま許可を使えるとも決め付けず、取引前に保健所へ相談します。会社を作ることと既存店舗を引き継ぐことが重なる場合の注意点です。

店の作り方を検討する資料には、確認した日と、伝えた営業内容も残しておきましょう。相談後に厨房の配置や売り方を変えたら、その変更を担当窓口へ伝えます。設立当初の計画と実際に完成する店舗が違うまま、同じ確認を受けたと考えないようにします。

04会社の名称と店名を分け、営業者の情報をそろえる

飲食店の会社の作り方では、お客さまに見せる店名と、営業する会社の名称を区別します。たとえば架空の会社が別の名前の食堂を運営する場合、看板の名前だけでは、どの法人が営業者かを説明できません。会社の情報と店舗の情報を別の欄に整理してください。

店の看板と、申請する法人の情報を整理する。申請先の案内で必要書類を確認
店の看板と、申請する法人の情報を整理する

東京都の一般営業施設の案内では、法人の場合、申請書に記載した法人番号等によって法人の存立を確認するとされています。一方、港区の案内は法人情報を確認するため登記事項証明書の提出を求めています。設立後の書類を用意するときは、自治体ごとの現在の案内を確認し、全国一律の添付書類だと考えないようにします。

会社を作る前に物件の契約などを代表者個人で進めていた場合は、これから営業する会社との関係を整理します。契約の名義を変更する必要があるかなど、契約先へ確認することと、保健所へ申請する情報を確認することを混同しないでください。会社の設立によってすべての名義が自動的に切り替わるわけではありません。

営業許可の申請に使う名称、代表者、所在地などは、設立した会社の実際の情報と照らし合わせます。店の場所と会社の本店が異なる場合も、どちらを記載する欄かを読んで入力します。不明な項目を店名や担当者名で埋めず、申請先に確認してください。

会社名や店名の作り方を決めるときは、申請書だけでなく、仕入先への案内や領収書などで使う表記も整理します。見せ方を工夫する店名と、取引の相手を示す会社の名称には、それぞれ役割があります。設立時に一覧を用意しておくと、担当が変わったときにも説明しやすくなります。

なお、同じ東京都内でも、特別区などでは様式が異なることが案内されています。飲食店の会社の作り方を調べて集めた書類を、そのまま別の地域へ提出できるとは限りません。営業所を所管する保健所の案内を起点に、必要なものを確かめましょう。

05店の衛生管理を担う人を、会社の役職とは別に決める

食品衛生責任者は、食品を扱う施設の衛生管理を担う人です。飲食店の会社を作るとき、社長や店長という役職を決めることとは分けて、誰がその役割を担うかを確認します。会社の代表者であることだけで、必要な資格や管理体制まで備わるわけではありません。

役員の肩書だけで、衛生管理の担当は決まらない。資格と実際に管理する体制を確かめる
役員の肩書だけで、衛生管理の担当は決まらない

東京都北区の案内では、施設ごとに営業者自身が食品衛生責任者になるか、従事者から選任するとされています。調理師などの資格を持つ場合や、指定された講習会を修了した場合など、資格の確認方法が示されています。全員が調理師の資格を取らなければ飲食店を始められないという説明ではありません。

設立準備の時点で候補者がいるなら、資格を証明するものを確認します。これから必要な講習を受ける場合は、受講の方法や日程を調べ、店の準備と合わせて考えます。講習の時間や費用を他地域の情報だけで決めず、出店先の案内を確認してください。

北区の案内は、常時その施設や取扱いを管理できることや、複数施設を兼任できないことも説明しています。会社を作る際に複数店舗の展開を考えているなら、会社全体で誰か一人の名前を用意すればよいと考えないようにします。各店の管理体制を窓口へ確認しましょう。

飲食店の作り方では、書類へ名前を書くことと、日々の衛生管理を行えることを合わせて考えます。誰が従業員へ伝え、気付いた問題を誰に報告するかを決めます。設立直後に少人数で営業するとしても、その担当が不在の場合の連絡方法を残してください。

食品衛生責任者が変わったときには変更の手続きも確認します。講習を受けた人が退職したのに、申請時の名前のまま放置しないようにしましょう。人の配置と届出の情報をそろえることも、会社として店を続けるための準備です。

06衛生管理は、計画を作って実施し、記録を見直す

HACCP(ハサップ)は、食品を扱う工程の中で危害につながる要因を考え、管理する衛生管理の考え方です。厚生労働省は、小規模な営業者等について、内容を確認した業界の手引書を参考に取り組む方法を案内しています。飲食店の会社の作り方では、自分の店に合う衛生管理を開店後に回せるよう準備します。

計画の紙を作って終えず、日々の実施につなげる。店の食品と作業に合う手引きを使う
計画の紙を作って終えず、日々の実施につなげる

この案内には、飲食店営業などを行う営業者が対象として挙げられています。手引書を読み、衛生管理の計画と必要に応じた手順書を用意し、従業員へ知らせ、実施状況を記録する流れです。会社を作るための登記書類とは別に、店の仕事として取り組むものになります。

衛生管理の手引きから計画と実施記録と見直しへつなぐ図
図02 衛生管理を日々の仕事にする

設立時に他店の記録用紙をもらった場合も、自店の食品や調理工程に合うかを確かめます。見た目が整った計画でも、現場で行っていることと違えば、確認する人が迷います。飲食店の作り方に合う手引きが分からない場合は、管轄の保健所へ相談してください。

衛生管理の作り方は、書類だけを難しくすることではありません。何を、いつ、誰が確認し、問題があったらどう対応するかを、働く人が理解できる形にします。記録を付ける場所や、担当が替わったときの伝え方も決めておきましょう。

厚生労働省は、手引書で推奨される期間に記録を保存し、定期的に振り返って必要に応じて計画や手順を見直すことも示しています。設立時に一度作れば、その後どのようなメニューに変わっても使い続けられるという意味ではありません。

会社を作るときに、衛生管理の担当だけへすべてを任せきりにしないことも大切です。経営する側が必要な時間や道具を整え、現場で無理なく実施できているかを確認します。営業許可を受ける準備と、営業を続けるための管理の両方を用意してください。

07保健所の確認と、消防などの確認を混同しない

飲食店の会社の作り方では、保健所へ相談したから店舗に関する確認がすべて終わったとは考えないようにします。建物をどのように使うか、どのような設備を置くかに応じて、消防など別の窓口への確認が必要になります。

同じ店舗でも、窓口ごとに確認する内容が違う。工事と使用開始の前に相談先を確認
同じ店舗でも、窓口ごとに確認する内容が違う

東京消防庁目黒消防署の案内には、店舗の開業に伴う工事と使用開始に関する届出が紹介されています。建物の所在地によって担当の署所が異なるため、出店先を決めたら所管の消防署に相談しましょう。東京の様式や日程を、そのまま全国共通のものとして使わないでください。

会社を作る人、物件の管理者、工事の業者が、それぞれ別の相手が手続きすると思っていると、確認が抜けてしまいます。どの内容を誰が問い合わせ、どの届出を誰が行うかを、契約や工事の打合せで整理します。設立した会社が借りる部分だけでなく、建物全体との関係を確認する必要があるかも窓口へ尋ねてください。

法律・規則で決まっていること

  • 対象となる営業に必要な許可や届出、施設と衛生管理の要件を確認する
  • 消防など、店舗の利用に関係する別の手続きも所管窓口で確かめる

好みや戦略で決めること

  • 店の雰囲気や、伝えたい料理の特徴を考える
  • 運営会社と店の関係が伝わる案内や、社内の確認表を工夫する

飲食店の作り方で選ぶ内装や席の配置も、自由に決められる見せ方と、安全上の確認が必要な部分を分けます。デザインの案が変わった場合は、既に確認した図面との違いを関係者へ伝えてください。設立日や広告の予定に合わせるために、必要な確認を後回しにしないようにします。

許認可に関する申請書類の作成や代理を依頼したい場合は、内容に応じて行政書士などへ相談します。当サイトが申請の作成や提出を代行するものではありません。自社で進める場合も、窓口ごとの確認結果を一か所に残しておくと、店の準備の状況を把握しやすくなります。

08まとめ:営業内容と名義を整え、店舗の窓口で開始条件を確かめる

飲食店の会社の作り方は、会社の設立と、店舗で料理を提供するための準備を分けるところから始まります。会社を作る際に、営業する食品と場所、会社の名義、衛生管理を担う人を整理し、工事前に相談できる状態を作りましょう。

会社・店舗・名義・衛生管理を一緒に確認する。入力の完了を許可の取得と取り違えない
会社・店舗・名義・衛生管理を一緒に確認する

厚生労働省の食品衛生申請等システムでは、オンラインで営業許可の申請や届出ができます。ただし、どの営業を選ぶか、どう記載するかといった内容は、管轄の保健所へ問い合わせるよう案内されています。入力や送信が終わったことと、必要な許可を得て営業できることは別に確認します。

設立後に店名や商品が増えたときも、最初に確認した条件と違いがないかを見直してください。会社の作り方だけでなく、店を営業するための条件までそろっているかを、関係する担当と確認してから営業開始の案内につなげましょう。

会社を作るために整える部品を確認する

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提供する食品、調理する場所、店の図面、営業する会社の情報をそろえてみてください。その計画で相談する保健所を確認し、工事や開店の予定を固める前に、必要な準備を一つずつ確かめましょう。

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